エアロビクス・ウェイ
ケネス・H・クーパー 原 礼之助
クーパー博士が『エアロビクス』を出したのが1968年。そして1970年には、『ニュー・エアロビクス』、1972年には妻ミリーとの共著『女性のためのエアロビクス』を刊行した。この過程で、エアロビクスという言葉は徐々に一般的なものとなり、今や体力づくりとしてエアロビクスの存在は確固たるものになっている。エアロビクスがダンスの一種という誤解もまだ多いが、それはやがて時が解決する問題であろう。
エアロビクスがこのように言葉としても、実践としても普及したその背景には、現代人の運動不足、成人病の増加、医療費の高騰、社会の高齢化などさまざまなものが挙げられるが、その過程で、人々が身体や健康に対する考え方を変え始めたことも見落とせない。
クーパー博士はその時代の移り変わりのなかで、1977年に著したのがこの『エアロビクス・ウェイ』である。ここには第6章「食事の重要性」という章があり、健康・体力づくりに関し、より広い視野に立った著者の姿勢がうかがえる。また第8章では「エアロビクスの精神的効果」も論じられ、次の9章ではQ&Aが扱われている。この本のあとクーパー博士は“Total Well-being”という言葉を用い始めたが、単に心肺機能の向上にとどまらず、生活、人生全般の改善・向上を目指す方向に変わりつつあるのである。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ベースボール・マガジン社
(掲載日:1983-12-10)
タグ:エアロビクス
カテゴリ スポーツ医科学
CiNii Booksで検索:エアロビクス・ウェイ
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:エアロビクス・ウェイ
e-hon