インソールマニュアル 第2版 姿勢と歩行を快適にする運動連鎖アプローチ
安倍 浩之 中川 法一
インソール(足底板)は足の操作に変化をもたらすことで姿勢を制御することが知られています。本書は題名の通り「インソールのマニュアル」として様々なポイントから解説されています。本書のスゴイところはインソールの宣伝ではなく学術的な観点から効果を示すだけにとどまらず、インソールに関する学術論文の紹介や、足底部から股関節までの機能解剖学などかなり踏み込んだところまで解説されています。その点で宣伝本とは一線を画します。足全体の構造や機能に関しても、具体的かつきめの細かい説明があり、インソールの前提部分だけでも読みごたえがあります。
実際の事例にも幅広く言及されているので理論に対する裏付けも万全です。インソールでも熱可塑性インソールが本書の中心となるのですが、従来のインソールとヒートプラスティックを使用した熱可塑性インソールとの違いとそのメリットも詳しく解説。
インソールを利用することで動的な姿勢制御を可能にすることに関するエビデンスもしっかりしています。足底に変化をつけることで足のみならず身体機能が向上するという機序を学ぶにはうってつけなのはいうまでもありませんが、足底に絡む身体機能の問題点を学びたい方にもお読みいただきたい一冊です。
(辻田 浩志)
出版元:三輪書店
(掲載日:2022-08-31)
タグ:インソール
カテゴリ スポーツ医科学
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