毎日5分! 親子スキンタッチ健康法
大上 勝行
子育てのアイデアの1つとして「スキンタッチ」をご存じだろうか? 私は鍼灸師として治療法の情報を得ている際に、技術名として見かける程度であった。
世のお母さん、お父さんは育児についての情報を集める際に、スキンタッチを見聞きする機会はあるのだろうか。もし、ないのであれば、本書はスキンタッチが子どもの健康の一助に、親子のコミュニケーションの1つとして役立つと知ることができる参考書となる。
スキンタッチは、江戸時代からある小児はりという技術をアレンジしたもので、もともと鍼を刺さずに刺激を加える技術の小児はりを、さらに簡略化した治療法だ。自宅にあるスプーン、歯ブラシ、ヘアドライヤーを使用して、赤ちゃんから10歳までの健康管理をすることができる。
詳しいやり方は本書にて学んでいただきたいが、赤ちゃん特有の寝つきの悪さ、夜泣き、成長とともに現れるおねしょ、おもらし、風邪をひきやすい子など、子どもに多い35症状に対するスキンタッチの実践方法を知ることができる。35のやり方を全て覚えることは困難であるが、基本の型は多くなく、自身のお子さんが該当しそうな症状のページを開けば、見開きのイラストを見て即実践できる内容である。
この親子スキンタッチをすれば、全ての症状がすぐ解消というわけではないが、定期的にお子さんの身体に触れることで、日々変化する子どもの体調や成長を感じとるコミュニケーションにもなり得る。
育児に終わりは見えないが、子どもが健やかに育ってくれることは親の願いであり、健康的だからこそ、親御さんが一息つける時間もあるのではないかと考える。
全ての子どものいる家庭に一冊、本書をお勧めしたい。
(橋本 紘希)
出版元:亜紀書房
(掲載日:2021-06-14)
タグ:小児はり コンディショニング
カテゴリ 東洋医学
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