下北沢成徳高校は、なぜ多くの日本代表選手を輩出できるのか
小川 良樹
木村沙織選手選手ら多くの日本代表を輩出、全国大会常連でもあるチームの監督がノウハウを披露してくれるのかと思いきや、冒頭から「私は一度もタイトルのように感じたことはない」と言う文章が目に飛び込んでくる。その後も指導を始めた頃の失敗談が続く。
そういった期間を経て、毎年練習が嫌になって辞めてしまう選手がいることなどから、「今いる選手たちに合ったやり方」を模索し始める。だが、監督就任から30年経った今でも「これだ」と言えるものはないそうだ。だから、「選手の邪魔をしない」ことを心がける。監督の理想のチームにしようとするのではなく、「いいチームってどんなチーム?」と選手に問い掛け、その答えを目指していく。それも指導者にとっては勇気のいることに違いないが、小川氏はそれを続けている。
もちろんビジョンが何もないわけではない。自チームのスタイルを「パワーバレー」「うちの選手はバレーがうまくない」と称するが、それは選手が将来世界で戦うために高校時代に何が求められるか考えた結果だ。読み終えてみれば、下北沢成徳が高校バレーを引っ張っている理由が垣間見えた。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:洋泉社
(掲載日:2014-04-10)
タグ:バレーボール
カテゴリ 指導
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