日本人が知らない体幹の使い方
山田 英司
タイ発祥の格闘技、ムエタイで9本ものベルトを手にしたチャモアペット氏が監修、写真にも登場してムエタイにおける身体操作をひもといた。興味深いのは著者がムエタイをタイの文化や伝統と絡めて捉え、現地で過ごす以外になかなか習得することが難しい姿勢や発力の動きを紹介していることだ。同じように手足を動かしても同じ技にならない場合のアプローチは、運動指導においても参考になりそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:東邦出版
(掲載日:2012-11-10)
タグ:トレーニング ムエタイ
カテゴリ 運動実践
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日本人が知らない体幹の使い方
山田 英司 チャモアペット・ハーパラン
本書はムエタイの身体の使い方から技の説明をしたものである。ムエタイ9冠王のチャモアペット・ハーパラン氏をモデルとした写真、DVDで動きの解説も見て理解できる内容である。最近の若い世代で日本人とタイ人では体型の違いによるということはなくなってきており、身体の使い方が文化によって異なることがムエタイを習得させにくくしているようだ。
我々日本人のほとんどの武術において、丹田を落とし下半身を安定させることが要とされているが、ムエタイは高い胸部に重心を置いて動作を行う。また日本の武術では上半身の脱力を重要視するのに対し、ムエタイでは構えから両肩を上げ、胸を丸め、上半身は極度の緊張を保ち、下半身はインパクトの瞬間以外は脱力する。日本の武術とあらゆる点で正反対なところが面白い。
ムエタイはとてもシンプルなところにも驚く。日本人はコンビネーションやフェイントテクニックなど豊富にもっていてもなかなかかなわないようだ。ムエタイは反応の格闘技といい、自分で身体をコントロールする、主にカウンターを狙う、蹴れる場所を蹴る、受け技の数を絞る、バランスを保つ…これが原理である。
体幹の使い方として、丹田中心の動作を胸部に重心を置くことを受け入れ、バランスが取れる身体になるとよさそうだ。伸長力・捻縮力という著者の言葉は、スポーツ全般で使われている身体動作のような気もする。ムエタイをやり始めたが身体の使い方が理解できない方や、それ以外でも武術の上達を考えている方に役立ちそうだ。
(安本 啓剛)
出版元:東邦出版
(掲載日:2013-01-30)
タグ:体幹 格闘技
カテゴリ トレーニング
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