オリンピック人間ドラマ レンズに一瞬の感動をとらえて
岸本 健 川津 英夫
4年に1度のスポーツの祭典オリンピックはいうまでもなく、スポーツ選手にとって最大の舞台である。我々日本人にはやはり1964年の東京大会が今なお記憶に新しいが、この本もその東京大会を契機にほぼ20年間スポーツ写真の世界に没頭した2人のカメラマンによる写真集であり、それぞれの大会、選手に関する逸話も、岸本、川津の筆で語られている。
かつて、スポーツ写真は報道写真の1つであり、ゲームやレースの記録性が最も重要視されていたといえる。勝敗と直接関係のないカットは、いかにそれが一瞬の美しさ、素晴らしさを現していても、世の人々の目に触れることは少なかった。だが、スポーツを行う者なら、あるいは広くスポーツを愛する者なら、スポーツの素晴らしさは、単なる勝敗のポイントとなるシーンだけでなく、一瞬一瞬にひそんでいるのを知っている。本書はその意味で、オリンピック写真集というより、スポーツとスポーツマン、そしてスポーツを撮る者の緊張した関わりを示す書といえよう。人はなぜスポーツに魅せられるか、その解答をカラーとモノクロの多数の写真が語っている。読み方は様々あってよいだろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:サイマル出版会
(掲載日:1983-04-10)
タグ:写真
カテゴリ その他
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