スポーツビジョン医科学教本
日本スポーツビジョン協会
五感を通じて得られる情報のうち、9割弱が眼から得られるものだと言われています。私たちは日常生活においても視覚に頼ることが大きいのです。ましてや素早い動きを要求されるスポーツにおいて、ハイパフォーマンスをするうえで次の動きをするための重要な情報をいかに正確に、いかに早く収集するかがとても重要な要素だと言えましょう。
本書は視覚を司る眼の機能や構造、そしてその能力について研究されたものです。意外に知っていそうで知らないことが多い眼の基礎知識やメガネを使用している私自身があまりきちんと把握していなかった屈折異常の問題についても詳しい解説があります。余談ではありますが、先日新しいメガネを新調したのですが、毎回行われる何種類かの検査もわけがわからないままに受けていたのですが、ここでの説明を読んで得心しました。
この本において中心となるのはスポーツビジョン。視覚能力を高め、身体機能と連携を高めることによってパフォーマンスの向上を目的とする概念ですが、動体視力という言葉くらいは知っていたものの、視覚能力というものはもっとさまざまな類型があり、競技によってもどんな能力が重要になるかは異なるようです。
そして最も重要なのは視覚能力だけを向上させてもあまり意味はなく、身体機能との連携が必要で、そういった新しいトレーニングも進化しているようです。これからのスポーツはスポーツビジョンから目が離せません。
(辻田 浩志)
出版元:ブックハウス・エイチディ
(掲載日:2019-07-29)
タグ:スポーツビジョン
カテゴリ スポーツ医科学
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