スポーツが得意な子に育つたのしいお話365
日本体育学会
スポーツが大好きな子、どちらでもない子、嫌いで苦手意識を持っている子。いろいろな子どもがいると思います。大好きな子どもは進んでスポーツや運動をすると思いますが、最近はテレビゲームやスマートフォンの普及などによって、スポーツに触れる・スポーツを楽しむ機会というものが減ってきている印象です。確かにそれらは楽しい・面白いものかもしれませんが、スポーツの本質も楽しさ・面白さにあります。
スポーツは気晴らしという意味を持つ中世英語の「deport」が語源となっていて、楽しさや面白さを表すことも理解できると思います。スポーツが世界中に広まっていることからもわかるとおり、楽しさや面白さというものは万国共通です。
ゲームやインターネットを通じて世界の人と交流することが悪いとは言えませんが、さらに楽しめるものの幅を広げると、人生はより豊かなものになるでしょう。とくにスポーツに苦手意識を持っていて嫌いだという子どもには、スポーツの楽しさや魅力といったものを知ってもらえるいい機会になる一冊ではないかと思います。無論、大好きな子どもにも、それほど好きではないけど興味のある子どもにもお勧めです。
本書では、はじめにスポーツとはどのような意味を持っているかについて触れたのち、スポーツの歴史や競技のこと、オリンピックやパラリンピックのこと、運動のコツ・ポイント、スポーツや運動に関する豆知識や純粋だけどなかなか答えられない疑問、スポーツ選手の活躍を支える人たちのこと、ケガやトレーニングのこと、人間の身体のこと、果ては日本においてマイナーなスポーツについての知識など、さまざまな情報が掲載されています。
好奇心旺盛で多感な子どもにとっては、全てでなくとも何かひとつくらいは興味を惹く内容があると思います。
また、本書は子どもを持つご両親や、学校の先生にも非常に役立つものだと思います。子どもにスポーツを好きになってほしい、子どもが自分の将来を選択する幅を広げる役に立ててほしいという想いがあれば、購入してお子さんに与えたり読み聞かせたりするのもよいと思いますし、学校の先生ならば子どもたちの興味を惹く授業にするためにいろいろな情報を仕入れる本として活用したり、教室の本棚や図書室に置くことも子どもたちの教育によいかもしれません。
(濱野 光太)
出版元:誠文堂新光社
(掲載日:2019-08-19)
タグ:子ども スポーツ全般
カテゴリ 運動実践
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