日曜日のサイエンス読本
日経サイエンス
日本経済新聞社発行の「日曜日読本シリーズ」の1冊。今や科学雑誌たけなわであるが、それほど科学は日常生活に背理、ウカウカしていると、電車の切符を買うのもどうすればよいのかわからなくなりそうである。コンピュータや遺伝子工学などがマスコミを通じ喧伝されると、とくに科学を専門としない人は不安を感じるかもしれない。しかし、専門書は難しすぎるし、一般向けに書かれたものは結局よくわからない。高度な科学を誰にでもわかるよう説明することは大変難しいことである。
そこで本書。「日曜日読本シリーズ」という命名はうまい。日曜日(でなくてももちろんかまわないが)にゴロッと寝て読んでも結構面白い本だ。内容は、今話題のものばかり。列記すると、マイコン、光通信、レーザー、水素革命、LSI、太陽電池、バイオテクノロジー、プレート・テクニクス、ブラック・ホール、ストレスと脳、そしてスポーツ科学の計11章から成る。スポーツ科学の章は、特別新しいことは書かれていないが、最近のスポーツ科学の成果の要点がうまくまとめられているともいえる。むしろ、1冊の本として現代科学全体を知り、スポーツと科学について、ふと思いを馳せる意味で、気軽に読めてまた面白く、頭に入りやすいといえる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:日本経済新聞社
(掲載日:1982-10-10)
タグ:科学
カテゴリ スポーツ医科学
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