老人自立宣言!
村山 孚
70歳代末に『明るくボケよう』という本を書いた著者の最新刊書。「介護制度が整えば整うほど、老人自身がそれに見合った『自立の心』を鍛えておかないと、心身ともにひ弱な老人になってしまう」という著者は今80歳代半ばで、中国研究家でもあり、至るところに中国での経験や古典の話が出てくる。何十冊もの本を書いてきたなかで、この本が一番楽しかったとか。
「心身の衰えとともに、残念ながら身も心も他者の支えを必要としてくる。…だが、その現実のままに流されていたら『老い』のつらさは増すばかりだ。ここは人生の最後のふんばり、痩せ我慢の抵抗精神で『自立』をめざそう」(本書より抜粋)
そして、「やはり、老い方には五十代の準備体操、六十代の助走がものをいうようである」という。著者はこうして「老人自立宣言全文」を記すことになる。全6項目。一、感謝はするが甘えず、心の自立を忘れまい。二、身も心もシャキッとしよう。三、自分の体、自分が責任を持とう。四、好奇心を持ち続けよう。五、自信を持て! 自分にしかできないことがある。六、「死」に馴染んでおこう。
誰でも歳をとり、やがて死ぬ。できればこういう本を読むか書くかしてから旅立ちたいものです。
(清家 輝文)
出版元:草思社
(掲載日:2012-10-09)
タグ:高齢者
カテゴリ その他
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