ハイパフォーマンスの科学 トップアスリートをめざすトレーニングガイド
David Joyce Daniel Lewindon 野坂 和則 沼澤 秀雄
メソッドの紹介や、エクササイズ種目を解説する書籍は数多くあるが、「まだトップでないアスリートを、どうやってトップに導くか」を明確に示しているものは本書をおいてほかにない。
本書は3パートに分かれ、パート1では競技能力の評価方法、年代別の特徴や指導の注意点、パート2ではジャンプやアジリティなど動作を向上させるためのトレーニングとコーチングポイント、そしてパート3では試合本番で最高のパフォーマンスを発揮するための年間計画とピーキング、リカバリーを解説している。
どのパートにおいても、指導する対象のアスリートの「年代」「競技歴」「トレーニング歴」などを考慮し、個人から集団までそれぞれの特性に合わせた最適なコーチングを学べる構成になっている。
また、ぜひ読んでいただきたいのは、多くの研究によって明らかになった「実は間違っていたトレーニング方法」についてである。これまで現場で当たり前のように行われている指導のテクニックとされているものが、実はアスリートのパフォーマンスを低下させているというのだ。一例として「トレーニング中に身体内部へ意識を向けさせる声掛け」がある。たとえば「お尻の筋肉を使って」であったり、「背筋を伸ばして」というような声掛けは、トレーニング効果を高めることはなく、機能的な動作を身につけることにもつながらないというのは衝撃的であった。
現場でトレーニング指導を行っているあなたに、今自分が正しいと信じていることを一旦立ち止まって疑ってみる、そんな貴重な機会を本書は与えてくれるだろう。
(川浪 洋平)
出版元:ナップ
(掲載日:2020-10-05)
タグ:トレーニング
カテゴリ スポーツ医科学
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ハイパフォーマンスの科学 トップアスリートをめざすトレーニングガイド
David Joyce Daniel Lewindon 野坂 和則 沼澤 秀雄
著者・訳者ともに、日頃よりトップアスリートを指導する専門家が顔を揃えた。PART Iはアスリートとしてのベースを形成するための柔軟性やコアスタビリティといった基礎的な内容、PART IIはウォーミングアップやクールダウンを含めた競技能力の効率的な伸ばし方、そしてPART IIIはそれらをどう組み合わせるかに着目したプログラムデザインというように整理されている。トレーニングガイドという副題の通り、選手やチームの状況によって知りたい部分にアクセスし、明日からの練習に活用することができる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ナップ
(掲載日:2017-01-10)
タグ:トレーニング
カテゴリ スポーツ医科学
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