高齢者の転倒とその対策
眞野 行生
やや刊行年度が古いが、前号(月刊スポーツメディスン34号)で若干引用しただけなので、改めて紹介しておきたい。
著者は北海道大学医学部リハビリテーション医学講座の教授で、従ってリハビリテーションの立場から転倒についてまとめられている。高齢者の転倒と特徴、高齢者の転倒と骨折、高齢者の転倒への対策、障害(疾患)別にみる転倒とその対策の4章に、「高齢者の転倒とその対策」に関する基礎研究という付章が加えられている。
編者は、転倒の要因として、1)高齢に伴う立位能、歩行能の低下、2)各種疾患に伴う立位能、歩行能の低下、 3)廃用性症候群を引き起こす状態におかれた場合、4)転倒しやすい環境による影響などを挙げている。
前号を読まれた方にはおわかりだろうが、これら要因およびその表現に編者の立場や視点がよく表れている。編者を含め33人による執筆で、整形外科、内科、リハビリテーション医学、神経内科、看護学、理学療法学など各方面からの記述で構成されている。高齢者の転倒について知るのに欠かせない1冊である。
B5判 274頁 1999年12月15日刊 5600円+税
(月刊スポーツメディスン編集部)
出版元:医歯薬出版
(掲載日:2001-11-15)
タグ:高齢者 転倒予防
カテゴリ 医学
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