スタンフォードの自分を変える教室
ケニー マクゴニガル 神崎 朗子
意志力の科学という、スタンフォード大学生涯教育プログラムの公開講座をもとに書かれた書籍である。「意志力が変われば、人生が変わる」というイントロダクションから本書はスタートしており、人間誰しもが抱える、誘惑や依存症、注意散漫、物事の先延ばしなどの悩みに対し、意志の力で自分を変えるための様々な気づきを与えてくれる。
意志力とは「やる力」「やらない力」「望む力」という3つの力を駆使して目標を達成する力だと書かれている。経験論に基づいた自己啓発的なものではなく、科学的な根拠をもとに書かれてあるのがポイントであり、意志の力を用いることは人間に普遍な変化をもたらすものである。
ただ、大切なのは知識として本書の情報をストックするのではなく、いかに本書の内容をそれぞれの生活で使っていくか、ということではないだろうか。また、「運動が脳を大きくする」ということで、運動に関するポイントにも言及しており、意志力を上げるためには運動は欠かせない。社会的には、「運動=健康」という概念だけが浸透しているが、そもそも、運動が自分の人生をよりよいものにしていくという考えが広まっていけば、日本におけるスポーツ文化を定着させる足掛かりになるだろう。
「運動が脳を大きくする」と、書かれています。意志力を上げるためには運動は欠かせないと。「運動 = 健康」という点以外にも、よりよい人生を送るためには運動は欠かせない! つまり、こういうことでしょうか。
(浦中 宏典)
出版元:大和書房
(掲載日:2013-09-27)
タグ:運動 人生
カテゴリ 人生
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