肉体改造並びに体力増強のしかた
窪田 登
ウェイトトレーニングの第一人者である著者による、トレーニングに関してまとめた一冊。各種のトレーニング理論・実践方法の歴史的経緯に触れることができる。著者にとって身の回りに起こったこととして描写されているのが興味深い。自伝を交えた形式であるが、トレーニングの方法、原則、注意点などについても解説されている。
窪田氏がトレーニングを始めたのは1946年のこと。1930年生まれで80歳になろうとする今でも、トレーニングを続けている。その息の長い情熱には圧倒される。「ライフイズムーブメント」の意味が、重みをもって伝わってくる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:スキージャーナル
(掲載日:2009-12-10)
タグ:歴史 自伝 トレーニング
カテゴリ トレーニング
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体力トレーニング・ワンポイントコーチ
窪田 登
この本は、初版が1994年11月になる。この頃、日本のオリンピックでの金メダル獲得数は、1992年のバルセロナ・オリンピックで3個、1996年のアトランタオリンピックでも3個、1994年のリレハンメル冬季オリンピックでは1個と、落ち込んでおり、各スポーツ競技力の日本と世界の差が広がっていた頃になる。参考までに2008年北京オリンピックでの獲得数は金9個になる。このころ各スポーツでの国際大会が終わった反省に判で押したような日本人選手の体力不足が挙げられていたことを記憶する。このような時期に発刊された本である。
本の形式は、体力トレーニングに関するQ&A集である。
体力トレーニングに関連ある「トレーニングと心理」「トレーニングと栄養」「病気・障害とトレーニング」「筋力トレーニングの基礎知識」「筋力トレーニングのシステム」「呼吸・循環のトレーニング」「トレーニング計画の立て方と進め方」などさまざまな側面から体力トレーニングを捉え、13部で構成される。設問は、指導者なら一度は聞かれたこと、疑問に思ったことから、聞かれても簡単には答えられないような説問、あまりなじみがない用語に対する説問などバラエティに富む。
たとえば「体力は、競技力とどうかかわっているのでしょうか?」「バイオフィード・バック・トレーニングとは?」「インターバル・トレーニングはどのようにして生まれたのでしょうか?」などである。読み進めていくと同じ趣旨の質問であるにもかかわらず、回答者によって答えが異なるものもある。当時、まだその部分が十分に究明されていないためであるが、このような回答が、時を経てどのような回答になっているのかを考えることもできる。 回答者(著者)は、筋力トレーニングの分野は窪田登氏、スポーツ医学の分野は福林徹氏、栄養分野は太田冨貴雄氏、心理分野は加藤久氏など6名で構成されている。トレーニング界、スポーツ医学、スポーツ栄養学などの黎明期を支えた人たちである。現在も一線で活躍されている人も名を連ねている。スポーツ界の発展を願う熱いエネルギーを回答から感じるのは筆者だけだろうか。
発刊された時代と比べて体力トレーニングに関する本も多くなったが、各分野に特化した内容のものが多い。専門的な研究だけでは、さまざまな場面で対応することは難しく、この本のように、体力トレーニングに関連ある様々な分野から横断的理解を深めることが必要である。
もう1つの特徴は、回答のなかに歴史的流れを多く述べていることである。いつ、誰がこのトレーニングを始めたのか。いつ、誰がこの用語を使い始めたのか。どのような経緯を通じて発展してきたのかなどが多く含まれている。歴史的な流れを知ることで読者は深い理解をすることができる。また知り得た内容について深く学習する足がかりとすることもできる。このような内容を織り込んでいる本は他にあまりみない。
体力トレーニングによって成果を得るためにはしっかりとした理解が必要である。適切に体力トレーニングが行われて初めて最大級の効果を生みだす。本書は体力トレーニングに関心を持つスポーツ選手はもちろん、トレーニングに興味のあるすべての人が対象となる必読の書になる。
(服部 哲也)
出版元:大修館書店
(掲載日:2012-10-16)
タグ:トレーニング
カテゴリ トレーニング
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体力づくり手帳1981
窪田 登
これは書籍ではなく、文字通りの手帳である。だが、ただの手帳ではなく、体力づくりのガイドが前に掲載され、そのガイダンスにしたがってトレーニングをしていき、その日々のトレーニング量を部位別、目的別に記入できるユニークなスペースが日誌形式で1年分(または3カ月分)まとめられている。
トレーニングは、スタミナ(5種目)、筋力(22種目)、柔軟性(6種目)の3つに分けられ、それぞれ詳しく解説されている。競技スポーツ者向けというよりは、一般人の体力づくり用であるが、使い方によってはスポーツマンにも役立つだろう。
市販はされていないが、上記に問い合わせれば見本を送ってくれる。企業など、数がまとまれば、企業名を入れてつくってくれるそうだ。日誌による管理は重要であり有効だ。こういう考え方は一般人よりまずスポーツマンが身につけるべきことかもしれない。
窪田 登 監修
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ICインテリジェンス・カウンセル
(掲載日:1980-12-10)
タグ:トレーニング日誌
カテゴリ トレーニング
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スポーツ・コンディショニング
窪田 登 上田 雅夫
今日はコンディションがよいとか、どうもコンディションが悪くてとか、とかくスポーツマンはコンディションという言葉をよく用いる。その場合、どうも体がだるいとか、いつもより力が出て体も軽いとか感覚的に体調をとらえていうことが多い。筋力、柔軟性、持久力、スピードなど体力の要素を細かくチェックして、その総体の状態をコンディションというわけだが、この本では「選手が体力を調整したり高めていくためのトレーニング」をコンディショニングとし、コンディショニングの総論から入り、筋力トレーニング、スタミナ・トレーニング、柔軟性トレーニング、スピード・トレーニングのそれぞれに関する理論と方法を多くの写真を用いて示している。
スポーツマンにとって嬉しいことに、野球、テニス、バレーボール、ゴルフ、水泳についての個別のコンディショニング・プログラムを詳しく述べた章もある。
さらに、本書の特徴のひとつとして、心理学者の上田氏が第9章「メンタル・コンディショニング」を執筆、スポーツマンの心理面に興味深く触れている。なかでも人間関係について述べられた部分は、コーチと選手、あるいは選手間の交流を考える意味で考えさせられる。「親のこころ」「成人のこころ」「子どものこころ」の3つで構成されるという自我の話は、コーチには必読である。
このように、スポーツ・コンディショニングについて総合的にとらえ、細かく解説する本書は、コンディショニング・プログラムを効果的、合理的に作成し、うまく実行していくうえで恰好の書となる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:時事通信社
(掲載日:1981-06-10)
タグ:コンディショニング
カテゴリ 運動実践
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体力アップのストレッチング
窪田 登
昨年は、暮れにボブ・アンダーソンが来日したが、ストレッチングの本も何冊か出された。これはそのなかでもごく最近のもの。著者は本誌ではお馴染みの窪田登氏。これまで出版されたストレッチングの本と比べて特徴的なのは書名にも示されている通り、「体力アップ」という考え方が中心であり、ストレッチングはその一環として含まれている点である。本誌でも窪田氏がたびたび主張しているように体力はトータルなもので、この本でも3S(strength→体力、Stamina→持久力、Suppleness→柔軟性)という表現で示されている。
全体は総論的な第1章、部位別、形態別ストレッチングを示した第2章、競技別ストレッチングの第3章、健康と美容のためのストレッチングの第4章、外傷予防に役立つストレッチングの第5章から成る。各章、さまざまな文献を紹介しながらわかりやすく解説した頁があるのも、トレーニング関係の蔵書コレクターとして知られる著者らしい。写真を多用し、ポジションを覚えるのも容易である。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:新星出版社
(掲載日:1983-03-10)
タグ:ストレッチング
カテゴリ ストレッチング
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筋力トレーニング100年史
窪田 登
具体的なトレーニング例と同時に、そのバックグラウンドとなる理論がまとめられている。窪田氏の個人的なエピソードも紹介され、紀元前から近代にかけて、トレーニングに関する100年をみわたすことができる。さまざまなトレーニング方法が生まれ、普及していく様子がうかがえる。1986年の「筋力トレーニング法の変遷――100年史」を大幅に加筆訂正されたもの。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:体育とスポーツ出版社
(掲載日:2007-11-10)
タグ:トレーニング 歴史
カテゴリ トレーニング
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