カリフォルニアダイエット&エクササイズ
Peter Wood 萱沼 文子 井上 和子
アメリカでも日本でもダイエット・ブックは文字通り山ほどあり、その山は積み重ねられていく一方。それだけ、逆に効果的なものがないともいえる。美しく痩せることを望み、多くの女性がこの種の本を求めていく。だが、どんな魅力的なキャッチ・フレーズを掲げようとも、本誌としては運動しないで食事だけの工夫で痩せることを、真に健康を求めるものとは認めがたい。それは、小社刊『フィット or ファット』の読者なら容易に納得できるところだろう。
本書の“標語”はPlay more, eat more, weigh less! である。つまり、今以上に運動し、今より食べて、かつ体重は軽く、スリムにということだ。積極的な真の健康を求める人にとっては、この標語がすんなり理解できるのではないだろうか。食べすぎると肥満する、運動しないから肥る、はたまたその逆。いろいろなことがいわれるが、ではアスリートはどうか。運動は人一倍し、食べるのも人一倍。それでいてスリムではないか。
本書は、運動と食事の両面から新しいウェイ・オブ・ライフを提唱する本ともいえる。「フィットネス概論」といった趣きがあるのも、この本の正しい方向を示すところである。平易に書かれているが、追跡調査をもとにした科学的な内容で、洒脱なイラストとともに楽しく読み進める。肥満について、運動について、栄養について、そして実際のダイエット・プログラムについて、ぜひとも本書で学び、かつ実践していただきたい。アスリートにとっても、食事への関心は年々高まっている。食事とは何なのか。すでに運動している人がこの問題に目を向けることが、意義深いのはいうまでもない。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ソニー企業
(掲載日:1984-08-10)
タグ:フィットネス ダイエット 食事
カテゴリ 運動実践
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