徒手的理学療法
藤縄 理
全6章で構成され、基本理念、評価の原理、治療の原理について解説した後、部位ごと(脊柱、上肢、下肢)に機能解剖、主な傷害、評価方法とともに、徒手的理学療法が紹介される。実際の動きについても、DVDを用いて動画で繰り返し見ることができ、技術を身につけるうえで役に立つ。
主に理学療法士へ向けて関節モビライゼーションや軟部組織モビライゼーションなどについて解説したものであるが、各部位に関して自己モビライゼーションや自己ストレッチング方法も紹介されており、参考になる。
筆者は25年の経験を持ちながら「いまだ修行中の身です」と書いている(序文)。よりよい学びの場を提供したいという思いが結実した書籍である。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:三輪書店
(掲載日:2010-04-10)
タグ:理学療法 モビライゼーション ストレッチング
カテゴリ スポーツ医科学
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徒手的理学療法
藤縄 理
徒手的理学療法とは、理学療法の一部として行われている徒手療法をいいます。徒手療法は徒手を用いた治療方法で、神経筋骨格系の機能異常を評価し治療する体系的な方法です。
徒手的理学療法の具体的な手技を表す用語として、マニピュレーション、モビライゼーション、マッサージなどがあります。しかしこれらの用語はさまざまな意味で使われており、治療現場においても統一されていないのが現状です。 「物事の本質を知るためには、その歴史を知る必要がある」といわれます。本書では、はじめに徒手療法の歴史と現在の体系に至った経緯を示した上で、それぞれの用語について説明しています。そのため曖昧に使用されることが多い用語について、整理して理解することができます。
また評価・治療手技に必要な最低限の解剖学・骨運動学・関節運動学・運動器障害の病態生理学などが紹介されていますが、本書に述べられている知識だけで十分というわけではありません。しかし多くの参考文献が紹介されており、これらの情報をもとに知識を深めていくこともできます。さらに評価・治療手技の方法については多くの写真やDVDの映像とともに解説されているので、徒手的理学療法を学ぶ上での導入書として活用できると思います。
私は、治療を行っていく上でセラピストへの依存をつくらず、自立した生活へと送り出していくことが重要と考えています。そのためには、患者自身が身体に興味を抱き、積極的に治療に参加しているという自覚を持っていただくことが大切です。本書のなかには「自己治療」として患者自身ができる方法も紹介されており、参考になると思います。また障害の予防にはセルフコンディショニングが重要とされています。これらの情報を適切に提供していくことで、中高生の選手の障害予防や選手教育にも役立つのではないでしょうか。
(山際 政弘)
出版元:三輪書店
(掲載日:2012-10-16)
タグ:理学療法 徒手療法 評価
カテゴリ スポーツ医科学
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