スポーツ内科アカデメイア スポーツを科学的に実践するために
賀来 正俊
“スポーツ疾患”と聞けば、まず最初に思いつくのが整形外科疾患ではないだろうか。しかし、これらは受傷機転や部位、程度など比較的“外”から見て特定しやすく、早期治療を受けやすい。
本当に気を付けなければならないのは、実は監督やコーチ、家族、そして自身さえも気がつかないうちに潜在的に進行していく内科疾患のほうである。
皮肉なことに、スポーツ現場において内科疾患は少なくなく、整形外科疾患よりも重篤な状態に陥りやすいといっても過言ではない。時には選手生命のみならず、本当の命までも落とすことになりかねないのだ。
本書は、“より健康に、より長いスポーツ生命を維持し、生涯においてスポーツ・運動を愛好してもらいたい”という著者の思いをもとに、さまざまなスポーツ内科疾患の実例や、一見とっつきにくい内臓疾患なども、スポーツ現場で起こりやすい問題を絡めてわかりやすく書かれている。文章も硬すぎず、後半に著者の体験談なども盛り込まれ、非常に楽しく読める一冊である。
(藤井 歩)
出版元:南江堂
(掲載日:2014-03-26)
タグ:内科学
カテゴリ スポーツ医学
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