うっかりドーピング防止マニュアル
遠藤 敦
本書は日本アンチドーピング機構(JADA)に認定されたスポーツファーマシストが、ドーピングの基礎知識、検査制度、禁止成分、ドー
ピング防止に関わる組織などについて丁寧に説明したものである。
世界でのドーピング検出数は1~2%なのに対し、日本では0.1~0.2%と格段に低い。しかも、日本ではほとんどが競技力向上のために故
意に禁止物質を使用したためではなく、「うっかりドーピング」によるものだという。「うっかりドーピング」はサプリメントに含まれる
成分、風邪薬など他の疾病治療のための薬、そして、時には食肉用家畜の肥育に用いられ残留した薬物など、気づきにくく、身近なところ
に原因がある。
本人が意図しない「うっかりドーピング」であっても、お目こぼしはなく、競技力向上目的のためのドーピングと同様に処罰の対象とな
る。ドーピングを意図しないから「関係ない」と軽視するのではなく、意図しないからこそ「うっかりドーピング」をしてしまわないこと
の重要性を説いている。
ドーピングに関して知っておきたい内容がわかりやすくまとまっているので、選手、コーチ、トレーナーなど、競技に関わるならば読ん
でおくことを強く推奨したい。
(西澤 隆)
出版元:
(掲載日:2015-06-12)
タグ:アンチドーピング
カテゴリ 指導
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うっかりドーピング防止マニュアル
遠藤 敦
著者は公認スポーツファーマシスト。競技力を上げるために故意に薬物を摂取したのではないのに陽性となって失格となってしまう「うっかりドーピング」を防ぐべく、選手やスタッフが知っておくべき知識をマニュアル化した。
風邪や花粉症のときの服薬には気をつけている選手は多いだろうが、ライバルを陥れる「パラ・ドーピング」なるものも存在するという。自分の身体に入るものには自分で責任を持たなければと改めて思わされる。そうは言ってもドーピング防止規定は細かく、用語も難しいと弱気になってしまいそうだが、本書ではスポーツファーマシストへの具体的な相談方法にも触れている。まずは手に取ってみてほしい。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:リバネス出版
(掲載日:2014-08-10)
タグ:ドーピング
カテゴリ スポーツ医科学
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