目からウロコのマラソン完走新常識 だから、楽に走れない!
飯田 潔 牧野 仁
マラソン指導者である牧野氏と、シューズやインソールに関する専門家である飯田氏の共著。一般のランナーがマラソンの練習を健康的に続けるためのアドバイスを、それぞれの経験に基づいてコンパクトにわかりやすく解説している。
走り方については、走り方の基本となる腕の振り方や呼吸法、チョキで走るなどの方法が紹介されている。さらに実際のレースで役立つ「裏ワザ」として、レース参加に関する年間の組み立てから、当日の移動、トイレに関してまで細かくまとめられている。
なお、シューズは買うのは夜がよい、とこれまで言われてきたが、実際には違うそうだ。本当の自分の足に合うサイズのシューズをどのように選ぶか、納得のいく説明がしてある。ほかにも足の指が黒くなってしまう理由など、身近な疑問に答えてくれている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:実業之日本社
(掲載日:2010-01-10)
タグ:マラソン
カテゴリ 運動実践
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目からウロコのマラソン完走新常識 だから、楽に走れない!
飯田 潔 牧野 仁
マラソンが、依然ブームである。もはやブームを通り越して一種の嗜みと言うかナンと言うか、ある種の習いごとのようなものとして定着してしまった感すらある。都会ではランナーズステーションなるものが設置され、ピアノ教師やバレエインストラクター同様、ランニングインストラクターという肩書きのプロまで活躍中という昨今である。
が、底辺が広がれば、その分悩みの種類も増える。アクシデントも増える。そして、マラソンにおけるそれは「タイムが縮まらない」「足が痛い」といった切実なものから、「似合うウェアがない」「やせない」といった微笑ましい(失礼!)ものまでまさにピンキリなのだ。
本書は、そんなマラソンにおけるさまざまな悩みや“なぜ”に2人のスペシャリストが明快な答えを提示してくれる、How to 本ならぬ裏ワザ本。自らのクラブを「日本一走らないランニング教室」と自負する指導者と「シューズと足とインソールの専門店」の代表者が、文字通り目からウロコの解説とともにマラソンに関する疑問を小気味よく解き明かしてくれている。
たとえば、路上でよく目にするタオルオンネック(タオルを首にかけるスタイル)。こんな些細な事柄に関しても、のっけから正攻法でサラリと解説、注意を促してくれる。また、一方ではシューズ選びの際の「爪先にプラス1cmの余裕を」と言われる定説に対して、豊富な専門的データと実例をもとにしっかりとした否定的見解を示しつつ、ではどうするか? といった点にまで踏み込んでなるほど、というアドバイスもしてくれている。
こうした愛情あふれる専門的解説や根拠のない定説に対するツッコミのオンパレードに通底しているのは、著者たち自身も語る“なぜ?”を大切にする視点や、「マイナスのものをまずはゼロにする」というシンプルなスタンスに他ならない。著者の一人はさらにこうも語る。情報が氾濫する世の中で、「カラダとシューズがあれば気軽に楽しめるスポーツ」だからこそ、そのカラダとシューズを侮らず、正しい知識を持ってほしい、と。
一般から本格派まで、ランナーは読んでおいて損はない一冊。新書判というのも手に取りやすくて嬉しい。
(伊藤 謙治)
出版元:実業之日本社
(掲載日:2012-10-16)
タグ:ランニング マラソン
カテゴリ 運動実践
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