図説NPO法人の作り方
鶴田 彦夫
本書では「はじめに」で明確に「21世紀はNPOが主役の時代である」と記している。また「NPOは、企業や行政では扱いにくいニーズに対応する活動を自発的に行う組織であり、第三の組織を築いている。また、人々が交流し、地域に新たな活力を生み出す核にもなり、21世紀の社会でも大きな役割を果していくものと期待されている」と言う。
この意味で今注目されるのが、スポーツNPOであろう。本書はスポーツNPOにスポットを当てて書かれたものではないが、書名の通り、これからNPO法人を作ろうとしている人には非常に参考になる。つまり、多くの人が得意としない分野、簿記、会計、税務を詳しく解説している。
著者はドラッカーの次の言葉を引用している。「非営利組織(NPO)は、よき意図をもってよいことをしたいということだけでは十分ではない。成果をあげ、この世に変化をもたらすために存在しているのだ……そのためには、すぐれたマネジメントが必要である……非営利組織には、ビジネスと違って業績を測るための利潤というものさしがないからである」
この言は、月刊スポーツメディスン34号で紹介した河村剛史氏の講演内容とぴったり重なる。優れた実務書である。
A5判 236頁 2002年2月15日刊 1550円+税
(月刊スポーツメディスン編集部)
出版元:PHP研究所
(掲載日:2002-05-15)
タグ:NPO
カテゴリ その他
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