柔軟性の科学
Michael J. Alter 山本 利春
500ページ近くにわたり、柔軟性について体系的に網羅したレビューとなっている。原著はScience of Flexibility。全19章を用いて取り上げられている範囲は非常に幅広い。たとえば、柔軟性に影響を及ぼす各因子について検討し、筋線維などの軟部組織の微細構造について、あるいは神経について概観している。さらには、腰と骨盤、ハムストリングスの相互関係(第17章7節)といった、運動学的な視点からの分析もある。柔軟性やストレッチングとの関連で危険性についても述べられており、リスク管理の手がかりにもなるだろう。
具体的なストレッチングの方法については付章「ストレッチングエクササイズ」として60項目がまとめられているが、本書の主眼はそこではない。柔軟性という身体の要素について考える基盤となる一冊である。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:大修館書店
(掲載日:2010-08-10)
タグ:柔軟性 ストレッチング
カテゴリ スポーツ医科学
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