シェパード老年学 加齢・身体活動・健康
Shephard,Roy J. 柴田 博 新開 省二 青柳 幸利
加齢学、老年医学を専門としているトロント大学教授のシェパード博士によって上梓された『Aging, Physical Activity, and Health』の日本語版。人口学、老年社会学、経済学などを含め学際的に広い領域をカバーしている。
本書は3部で構成されている。第1部では高齢者を定義し、生物学的年齢と寿命の個人間における差において性、遺伝、経済的影響および身体活動がどう寄与しているかを考察、第2部では高齢者の定期的な身体活動と健康の相互作用を検討している。また、第3部では高齢化社会の経済的および社会的影響についてまとめている。
「生体機能が低下することに対する魔法の解決策は与えられていない。たとえ身体的に活発な個人であっても老化はしつづけるであろう」とシェパード博士は序文で触れているが、「定期的な身体活動あるいは適度なトレーニングにより、生理的な作業能力を10~20年遅らせることができる」とも言う。本書は高齢者の身体活動にも重点が置かれている。運動指導やリハビリ等の関係者には目を通してほしい内容である。
ロイJ.シェパード著、柴田博・新開省二・青柳幸利監訳
2005年8月10日刊
(長谷川 智憲)
出版元:大修館書店
(掲載日:2012-10-10)
タグ:老年学 加齢 トレーニング 健康
カテゴリ 医学
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