多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ。
Jam 名越 康文
ひとの悩みは、たいがい人間関係だといわれる。
振り返ってもそう思う。今でもよく悩む。あのときこう言えば、こうすれば、という場合もあれば、言ってしまったこと、してしまったことを悔やむこともあるし、言われたことやされたことをいつまでも気にしてしまう、ということもある。終わったことを変えることはできない。しかし、そう簡単に割り切ることもできない。頭の中はそのことでいっぱいになり、何度も何度も、思い出さずにはいられない。そんな経験が、多かれ少なかれ、誰にでもあるのだろうと思う。
著者は悩んでいるときに友人から、タイトルにもなっている「多分そいつ、今ごろパフェとか食ってるよ」と言われたことで楽になったという。本書はSNS、人間関係、職場、自分という4つのモヤモヤという章立てで、猫の4コママンガとともに読みやすい文章が続く。著者の経験も織り交ぜながら、ユニークな解決法も教えてくれる。なんでも、分かり合えないひとのことはチベットスナギツネだと思えばいいそうだ。ぜひやってみようと思う。
本書をAmazonで注文したのは、あるひとの話を聞いたからだ。それで少し前に話題になった本書を手に取ってみようと思った。あなたが傷ついたり悩んだりしたことは、あなたがセラピストとして痛みを抱えるひとに寄り添うときに、きっと力になるし、無意味じゃない。そんなようなことを言ってあげればよかったのかな、と考えたけれど、いや、それはちょっとな、なんて思い直したりして、やはり逡巡はやまない。
(塩﨑 由規)
出版元:サンクチュアリ出版
(掲載日:2023-08-01)
タグ:人間関係
カテゴリ メンタル
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