武道の心で日常を生きる
宇城 憲治
沖縄古伝空手心道流実践塾・身体脳開発メソッド実践スクール「UK実践塾」を主宰し、由村電器常務取締役、東軽電工代表取締役、加賀コンポーネント代表取締役等を歴任し最先端の技術開発に携わった経験を持つ宇城氏が、自身の経験から日常に生きる武道の心を説いている。
一貫していることは「頭で考えるのではなく身体で覚える」ということ。宇城氏はそれを「身体脳」と表し、随所に武道でのからだの使い方を紹介、ちょっとした違いが与える変化について解説している。また、「知識では器は大きくなりません。偉そうにする人は器が小さい。小さい人ほど器を大きく見せようとします」と言い、自己主張だけでなく哲学を自分の中に持つこと、文化を通して哲学を学ぶことの重要性を指摘する。 本書は、日本の文化である武道をわかりやすく、かつ今に活かせる形で示している。日々の生活を振り返る意味でも、ぜひ読んでほしい本である。
2005年4月20日刊
(長谷川 智憲)
出版元:サンマーク出版
(掲載日:2012-10-10)
タグ:武道
カテゴリ 身体
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動的ストレッチメソッド
谷本 道哉
30年にわたる平成の歴史の中でこれがいったい何度目の流行であるかはわからないが、今、ストレッチがブームである。有名トップアスリートが実践していると謳われるメソッドや、誰でもバレリーナのような開脚ができるようになるというキャッチーなフレーズに、人々の注目が集まる。
ところが、タイトルからもわかるようにこの『動的ストレッチメソッド』という本は、みんながまずイメージするような一般的な“ストレッチ”を紹介する本ではない。
導入部分では、もはや当てはまらない人なんてほとんどいないのではないかと思われる、パソコン・モバイル環境に由来する身体の疲れや不調を改善するための手段のひとつとして、この「動的ストレッチメソッド」がすすめられている。
この本のいいところは、まず最初に肩甲骨・脊椎・股関節がどれくらい動くかをセルフチェックする項目(=評価)がきちんと設けられている点だ。たとえばアスレティックトレーナーがアスレティック・リハビリテーションとしてエクササイズをアスリートに指導するときも、必ず可動域や痛みの評価をまず最初に行う。しかも、内旋・外旋…などの専門的な用語を使わずに、「ひじを下げずにひねることができる?」といったように、誰でも「自分はこの動きが硬いのかもしれない」と簡単に自覚できるように、表現が工夫されている。
最初のチャプターでしっかりと動機づけを行ったあとは、ベーシック、ブースト、ストレングスとその人の活動量やレベルにあわせてステップアップしていく構成で、それぞれの動作が大きな写真と一緒に紹介されている。一日中デスクに座りっぱなしのビジネスマン、筋力も体力も低下した女性、激しい運動は避けたいシニアでも、今すぐ本をちょっと横に置いて、リビングで試せるようなシンプルなものばかり。また、読者が無事に最後のチャプターまでたどり着いたあかつきには、さりげなく、しかしきちんとページを割いて、健康やダイエット、疲労回復とは切っても切り離せない「栄養の摂り方」についての情報も掲載されている。そんなつもりでこの本を手に取ったわけでなくても、ここは最後まで読まずにはいられないだろう。
こういった具体的な動作が指南された本は、結局なかなか全てに目を通すことが難しいことが多いが、この本に関しては、全体的に明るく鮮やかなカラーとわかりやすい写真やイラストのおかげで、どんどん読み進めることができた。
私もキーボードに向かって丸まった肩周りが気になったので、さっそくデスクのそばに立ち上がって「ベーシック」のストレッチを全部やってみた。全てやっても10分もかからない。なるほど、これは簡単で、とてもよさそうだ。今は誰かにこの本を紹介したくてたまらない。
(今中 祐子)
出版元:サンマーク出版
(掲載日:2018-10-30)
タグ:疲労回復 ストレッチ 栄養
カテゴリ ストレッチング
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