怒鳴るだけのざんねんコーチにならないためのオランダ式サッカー分析
白井 裕之
この本を、具体的な指導法が書いてあると思って手に取った方は、肩透かしをくらうであろう。なぜなら、具体的な指導法についてはほとんど書いてないからである。その具体的な指導法を愚直に求める姿勢こそが、日本のサッカー界ひいてはスポーツ界の負の側面であると感じる。自分が取り組むスポーツの本質を理解しようとせず、派手でやらせた感だけが得られる練習方法だけをなぞってばかりいるから、いつまでも血肉とならないのである。
この本に書いてあることは、サッカーとはどういうスポーツか? ということだけである。オランダらしい合理性、物事を単純明快に区切る潔さで、サッカーというゲームの理解を飛躍的に高めてくれる一冊である。正解を求めてばかりいる浅い指導者には、荷が重い一冊とも言える。
(永田 将行)
出版元:ソル・メディア
(掲載日:2019-12-16)
タグ:サッカー コーチ
カテゴリ 指導
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サッカーアナリストのすゝめ 「テクノロジー」と「分析」で支える新時代の専門職
杉崎 健
データや映像分析を行うアナリストは、球技を中心にスポーツチームに欠かせない存在となりつつある。これまで担当者が手探りで行ってきたことを、次代のサッカーアナリスト育成という視点で掘り下げていく一冊だ。
アナリストにはIT技術だけでなく、サッカーを見て、情報を的確にまとめ、それをわかりやすく伝える力が求められる。本書では試合の見方やデータの取捨選択、コミュニケーションのコツを説明していく。もちろんこれがすべてではなく、新たなツールを取り入れたり、スポーツ以外のスペシャリストと協力したりすることで、よりサッカーに貢献できるかもしれない。アナリストが持つ可能性を感じさせる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ソル・メディア
(掲載日:2021-07-10)
タグ:分析
カテゴリ その他
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シン・フォーメーション論
山口 遼
サッカーはゲームであるゆえに戦術が重要であり、情報化社会の現代において戦術はどんどん進化している。本書ではまず、サッカーの特徴を改めて分析し、元は同じフットボールであるラグビーや、将棋などとの比較を行う。その上で、現代サッカーのフォーメーション論を展開していく。選手(駒)をどのように配置すると、どんな戦術を遂行できるか。よく「4 - 4 - 2 」といった数字の並びで表現され、確かにそれが基本ではあるが、現代では動的かつ複雑な配置構造となっている。それをネットワーク科学の考え方で解説し、フレームワークを提示している。本書を読んでからサッカーの試合を見たら、きっと違った見え方になるだろう。
(月刊トレーニング・ジャーナル)
出版元:ソル・メディア
(掲載日:2021-11-10)
タグ:サッカー
カテゴリ その他
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怒鳴るだけのざんねんコーチにならないための オランダ式サッカー分析
白井 裕之
著者はオランダの名門・アヤックスにてアシスタントコーチやアナリストを務め、2016年からはオランダU-13~15代表のアナリストを務めている。その経歴からトップアスリート向けの難しい内容かと思われるかもしれないが、むしろサッカーの基本、分析の基本が丁寧に解説されている。
オランダは面積、人口ともに日本よりも少ないが、それを活かして統一的な「サッカーの言葉」を定義して指導や分析を行っているという。それに則れば、日本人でもオランダのチームでスタッフとして活躍できるし、レベルや年代にかかわらずサッカーチームを指導、分析できる。チームのプレーモデルに応じたアクションができていないならエリアやタイミングなど要素を修正すればよく、怒鳴る必要はない。この考え方はサッカーに限らず参考になるはずだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:ソル・メディア
(掲載日:2017-10-10)
タグ:サッカー コーチ
カテゴリ 指導
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