ここ一番!の集中力を高める法
児玉 光雄
いろいろな局面での「ここ一番!」に強い人と弱い人がいるが、その差は「集中力」によって異なるという。一流のスポーツ選手からビジネスマンに至るまで、具体的な例を挙げ、集中力を高める方法が満載の実践書。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:東洋経済新報社
(掲載日:2003-01-10)
タグ:メンタル 集中力
カテゴリ その他
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意地を通せば夢はかなう! bjリーグの奇跡
河内 敏光
「意地の河内」と呼ばれる男
人間の身体表現方法のまどろっこしさは、内面的には何万もの精密な装置が一寸の狂いもなく事を進めた結果であるにも関わらず、表面に出ると極めて大雑把でかつ不確定的な形にしか積分されず、ゆえに誤解を招くことが多いところある。多分この辺の問題を解決する手段として、人間はバーバルコミュニケーション(言語活動)を発達させてきたのであろう。
本書のタイトルにある「意地を通す」の「意地」とは、辞書によれば「気立て」という意味である。つまり、その人の心の持ちようや性質のことを言う。「意地を張る」というと何やら強情に固まった風景を思い浮かべるが、「意地を通す」とすれば信念を曲げずに最後まで行動し続ける、と受け取れる。不動に対して行動。このふたつの代表的な身体表現が「意地」という交点においてはぶつかり合ったとき、人は何かしらの決断を迫られる。そしてその結果こそが、その人の本当の「気立て」を現していることになる。
「一般に、何かを成し遂げようとする時には、前に進もうとするチャレンジ精神が必要不可欠となってくる。その点、私はいざという場面では躊躇なくリスクを選択することができるし、また実際にそうしてきた。そんな私を評して『意地の河内』という人もいるようである」この人の「気立て」のよさはどうやら行動原理の中に見出せそうだ。
『坂の上の雲』
本書は、わが国初めてのプロバスケットリーグ誕生の軌跡を描いたものである。そのリーグの名はbj(Basketball Japan League)。世界には50以上の国や地域でプロリーグが運営され、最近では中国や韓国でもその人気は高いというが、不思議にもわが国には今までプロリーグは存在しなかった。何故か? その素朴な疑問の答えを著者はJABB(日本バスケットボール協会)や旧日本リーグのプロ化を視に入れて立ち上げたJBL(バスケットボール日本リーグ機構)の体質にあると説く。「私が『日本のバスケットボール界全体を変えなければならい』という意識を持ち、それを実際に実行に移していける立場になったのは、1993年、日本代表男子チームの監督に就任してからのことである」。これ以降、彼は様々な組織改革を試みていく。たとえば「それまでは、誰かが新しく監督になると、スタッフほぼ全員がその監督の身内、一派で固められる」というやり方が常であったのを「公平に、実力主義で幅広く人材を集めれば、それだけ多くのチームが『自分たちの関わっている代表』として積極的にサポートしてくれる」という狙いから斬新なスタッフ人事を断行する。また、選手選考についても代表監督の意向が浸透した選考を訴える、などの改革を進めたのである。しかし、「確固たる強化ビジョンを持たない」協会の古い体質は容易には変わらず、結果として「チームへの未練はもちろんあったが、意地を通し、断腸の思いで私は退陣を決意」することになる。
捨てる神あれば、拾う神あり。企業チームが相次いで廃部し、著者自らも所属していた三井生命チームを退部したころ、彼は運命的な出会いを経験する。それは当時サッカーJリーグに所属するアルビレックス新潟の社長をしていた池田弘氏との出会いである。そして、池田氏の「バスケには市場価値がある」の一言に、著者の「意地」が再び動き出す。
司馬遼太郎という人の小説に『坂の上の雲』というのがある。この作品は、日本の明治期の初々しさを日露戦争をモチーフにして描いたものである。司馬は、まるで少年のようにその大仕事に無我夢中に飛び込んでいく明治の人々を「のぼってゆく坂の上の青い天にもしいちだの白い雲がかがやいているとすれば、それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう」人々と評した。わたしは今回の本を読んでいて、この河内敏光という男にも、ひたすら坂の上のいちだの雲を見つめて坂を登る少年のような一途さを感じたのである。この少年のような一途さが、多分河内流「意地」の通し方なのだと思う。
(久米 秀作)
出版元:東洋経済新報社
(掲載日:2006-02-10)
タグ:バスケットボール マネジメント
カテゴリ 人生
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意地を通せば夢は叶う bjリーグの奇跡
河内 敏光
何かを始めようとしたとき、必ず応援してくれる人がいる。同時にその試みを快く思わない人たちも必ずいる。体制が長年変化のないところではなおさらである。
本書ではbjリーグコミッショナー河内氏のリーグ開幕を迎えるまでの舞台裏が惜しみなく書かれている。スポーツのプロリーグ化という枠を超え、地域の活性化、そして新たな市場開拓を目標にした壮大なプロジェクトであるがゆえに、いくつもの壁が立ちはだかる。挫折してしまいそうな状況が次々と現れる中、それでも1つずつ問題を解決していく。
その根底には「どうしたらできるのか?」という考えがあり、それを愚直に追及している河内氏。どんな問題が表れようと妥協しない姿勢に強さを感じ、そして勇気をもらえる。
夢に向かっているもの、これからチャレンジしようと思っているものは間違いなく元気をもらえる一冊である。「出る杭は打たれる」という言葉があるが、出すぎてしまえば打つほうもあきらめるのかもしれない。
(磯谷 貴之)
出版元:東洋経済新報社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:バスケットボール マネジメント
カテゴリ 人生
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「やる気」と「成果」が出る「最強チ-ム」の成功法則
山谷 拓志
日本バスケットボール協会の新リーグ運営本部副本部長兼COOとなる人の著書で注目してみたが、やはり細かく、人間、組織を緻密に分析されていると感じた。著書にあるモチベーションファクターなどはまさにその典型で、示されているからすぐ理解できるものの、それらの選択を想像するだけで感心させられる。もちろん机上論ではなく現場での事例も述べられているので、よりリアリティのある実用書だろう。
中盤にあるサッカーの岡田氏、ラグビーの平尾氏との対談の部分では、著者ならではのインタビュー、また相手のコーチングやマネージメントについての受け答えが非常に勉強になる。
現場でチームマネージメントに悩む指導者は必読だと感じた。
(河田 大輔)
出版元:東洋経済新報社
(掲載日:2014-04-09)
タグ:マネジメント
カテゴリ 指導
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「最強チーム」の成功法則
山谷 拓志
アメリカンフットボールでの選手、コーチの経験、そしてビジネスを経て、「強いチームをつくるために何をすればいいのか」という問いに、真摯に取り組んできた著者の軌跡が結実した一冊。チームを分析し、個々のモチベーションの源泉を探ることで、強くあり続けるために行うべきことが明らかになる。この観点からの岡田武史氏、平尾誠二氏との対談のほか、人材獲得、育成、チーム運営のヒントが随所に。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:東洋経済新報社
(掲載日:2007-03-10)
タグ:モチベーション
カテゴリ 指導
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