フェルデンクライス・メソッド入門 力みを手放す、体の学習法
伊賀 英樹
フェルデンクライス氏が体系化し、日本に入ってきてから約30年になるフェルデンクライスメソッド。自身の身体を知り、よりよい動きに近づけていくこのメソッドは、言い換えれば個人の数だけ適した方法がある。また、不調のある人は不必要な力みがある場合が多いため、身体の各部分をゆるめるワークが中心になる。となると、なかなか一律に解説しにくいものだ。それを筆者は要点を整理し、平易な言葉でまとめた。
本書の前半は望ましい心構えについて述べられ、後半はペアワークおよびATMレッスン(グループレッスン)の体験に割かれている。豊富なイラストは、ゆっくり実践していく助けとなるだろう。本当に効果があるのか? と半信半疑の人に紹介するのにちょうどよい入門書だ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2012-08-03)
タグ:フェルデンクライスメソッド 入門
カテゴリ ボディーワーク
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フェルデンクライス・メソッド入門 力みを手放す、体の学習法
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体感して学ぶ ヨガの解剖学
中村 尚人
理学療法士としてリハビリテーションに関わってきた中村氏。ヨガに出会い、アーサナ(ヨガの姿勢のこと。ポーズ)がその運動指導であり、心身一如の健康法であったということに気づく。ヨガと解剖学の両方を深く知ることで多面的な見方ができるようになり、探求が深まるだろうという。
「太陽礼拝」の動作をチェックとして活用し、さまざまなアーサナを解説するとともに、関連した解剖学的な知識をわかりやすく伝えている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2011-03-10)
タグ:ヨガ 解剖学
カテゴリ ボディーワーク
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体感して学ぶ ヨガの解剖学
中村 尚人
タイトルの通りヨガというボディワークを通して解剖学が学べる本です。ただ解剖学を学ぶだけでは頭に入りにくいものが、ヨガという動きを通すことで実用的に、ただヨガを行なうだけより解剖的な解説が加わることで、さらに動きを深めることができます。
そこでポイントとなるのが、自ら体感すること。この本では動きを実際に体感、とくに「よい動き」「よくない動き」の両方を体感することによって、なぜよいのかが自らの身体をもって理解することができるのです。実体験は見るよりも聞くよりもわかりやすいのです。
まずは、この本を読みながら身体を動かしてみていただきたい。
(大槻 清馨)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2012-10-16)
タグ:ヨガ 解剖
カテゴリ ボディーワーク
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身体のホームポジション
藤本 靖
本書はタイトルの通り身体のホームポジションがテーマとなっている。
筆者によるとホームポジションとは「身体の外側にある情報を体の内側で柔軟に受け取り、自然な動きとして反応できる身体の状態」と述べている。その身体の中でも普段当たり前のように使っている耳・目・鼻・口などが身体のホームポジションの鍵となっているのだ。
耳・目・鼻・口が身体と関係していることを知っている人は少ないのではないだろうか。本書を読むとそういった部位が、身体と深くつながっていることに気づくであろう。 日常生活でも使えるエクササイズがいくつか紹介されているのだが、そのエクササイズ内容が面白い。従来の“身体を動かす”といったものではなく自分の意識を使って気付きを与えるようなものが多く、身体のさまざまな発見があり非常に楽しいのである。私の説明だけでは本書の内容を伝えるのは非常に困難である。だが一読すれば自分の身体の中の気付きが高まること間違いなしである。
(三嶽 大輔)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2012-10-16)
タグ:エクササイズ
カテゴリ 身体
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フェルデンクライス・メソッド入門 力みを手放す、体の学習法
伊賀 英樹
本書によるとフェルデンクライスメソッドは、(1)環境の中で自分自身の機能的な気づきを発展させる学習システム、(2)人々に働きかけて、その人々の動きの能力の範囲を拡げ、気づきを高め、機能を改善させ、自分自身をもっと十分に表現することを可能にする、(3)自分自身全体を組織化し、忘れられた動きのパターンや行動を取り戻すために必要な学習をどのように促進するかという問題に対して直接的に向けられているものである、と定義されている。
つまり、フェルデンクライスメソッドは「自分自身の体への認識を深め、機能と動きを再教育するための学習法」である。そのため、一般的な医療行為のように、症状を治したり改善させることが直接の目的ではない。
フェルデンクライスメソッドのレッスンはグループで行うATMレッスンと、個人で受けるFIレッスンの2つからなる。
ATMレッスンは“Awareness through Movement(=動きを通じての気づき)”、FIレッスンは“Functional Integration(=機能の統合)”を意味する。
いずれも大きな動きや大きな力は必要とされず、ゆっくりと穏やかな動きで自分の身体の内部感覚と今までの習慣になっていた動きの癖を見直し、より楽で自然な身体の使い方に向けていく。ただし、ここにも正解はなく、動きを通じての気づきと学習の仕方を学ぶのが目的になる。
私もどうしても力んでしまう選手や患者に接することがある。彼らに「力を抜いて」「リラックスして」と声をかけても、自分の意志で入れている力ではないので当然、自分の意志では力を抜くことはできない。これは、スポーツやリハビリテーションに限らず、さまざまな場面であることだろうし、おそらく多くの人も経験があるはずだ。
私も実際の効果のない指摘するだけの言葉ではなく、無意識の緊張を緩めるための手法の必要性を痛感している。フェルデンクライスメソッドにはその可能性を感じるので、これからも関心を持っていきたい。
(西澤 隆)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2013-12-12)
タグ:フェルデンクライス ボディーワーク
カテゴリ 指導
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フェルデンクライスメソッド入門 力みを手放す、体の学習法
伊賀 英樹
フェルデンクライス氏が体系化し、日本に入ってきてから約30年になるフェルデンクライスメソッド。自身の身体を知り、よりよい動きに近づけていくこのメソッドは、言い換えれば個人の数だけ適した方法がある。また、不調のある人は不必要な力みがある場合が多いため、身体の各部分をゆるめるワークが中心になる。となると、なかなか一律に解説しにくいものだ。それを筆者は要点を整理し、平易な言葉でまとめた。
本書の前半は望ましい心構えについて述べられ、後半はペアワークおよびATMレッスン(グループレッスン)の体験に割かれている。豊富なイラストは、ゆっくり実践していく助けとなるだろう。本当に効果があるのか? と半信半疑の人に紹介するのにちょうどよい入門書だ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元: BABジャパン
(掲載日:2012-08-10)
タグ:フェルデンクライスメソッド
カテゴリ 身体
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日本一わかりやすいマインドフルネス瞑想
松村 憲
マインドフルネスとは仏教用語で「念」「気づき」などと訳され、瞑想の1つと捉えられるという。臨床心理士の著者は、このマインドフルネスを医療現場に応用した第一人者の定義を参考に「今この瞬間に心を集中させ、判断をしないでありのままを観察する」ことだと説く。1章ではマインドフルネス瞑想を行うことでもたらされる、一般の人が「効能」と思えること(集中力が増すなど)が列記されるが、瞑想に馴染みのない人はかえって「信じてよいか」といった判断をしてしまいがちだ。その場合、2章の具体的な瞑想のやり方、Q&Aを先に読み実践してみる手もある。
何かが変わったように思うか、何も変わらないと感じるかは人それぞれだろうが、だからよい(悪い)と判断するのではなく、ありのままに気づくことが第一歩となる。トップアスリートは、身につけるプロセスこそ違えど、このような自分の心の扱い方を知っているのかもしれない。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2015-06-10)
タグ:メンタル
カテゴリ その他
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7つの意識だけで身につく強い体幹
吉田 始史
吉田氏は自らの道場を持つ一方、看護師の顔も持つ。さまざまな知識・経験を「運動基礎理論」と題してまとめた。その中で、単純な筋力の意味に留まらない「強い」体幹のつくり方を紹介する。
軸として著者が挙げるのは、①背骨、②仙骨、③股関節、④首、⑤肩胛骨、⑥腰力、⑦呼吸の7つ。つまり姿勢と呼吸を常に意識することだ。後半では、その体幹の力を効率よく使うためのコツや、トレーニングで意識すべきことが丁寧に解説されている。
アスリートから子ども・高齢者まで対象を問わない内容だ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2015-12-10)
タグ:体幹 トレーニング
カテゴリ 身体
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PNFスポーツオイルマッサージ 動的×静的アプローチで深部筋肉・神経まで働きかける!
田中 代志美 辻 亮
辻氏、田中氏ともアイアンマンレース世界大会の公式トレーナーを務める。辻氏のPNFを基にした手技と、田中氏のマッサージ手技を組み合わせたテクニックを紹介。オイルマッサージの経験がない人でもスムーズに取り入れられるよう、精油の種類についての記載もある。仰向け/うつ伏せ、上肢/下肢という構成で、豊富な写真とともに施術のコツや効果をわかりやすくまとめた。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2016-08-10)
タグ:オイルマッサージ PNF
カテゴリ 身体
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PNFスポーツオイルマッサージ 動的×静的アプローチで深部筋肉・神経まで働きかける!
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古武術「仙骨操法」のススメ
赤羽根 龍夫
西洋から発したスポーツは力を尊び、日本の武道は個々の筋肉の力にのみ頼るのではなく、効率的な身体の使い方で力を生み出す。武道などでは「極意」という言い方になるのかもしれませんが、本書は日本古来の身体の使い方を今風に解説したものです。
今やスポーツの世界もバイオメカニクスなどの研究が進んでいますので、筆者の思い描いているようなものとは少し違ってきているように思いますが、本書の特筆すべきポイントは言語化しづらく観念的であった「極意」というものを解剖生理学的な解説により具体性を持たせたところにあると思います。
本来は身体で覚えるべきものではありますが、正確な解説に沿えば遠回りしなくて済むかもしれません。
さらには身体の使い方に対する理解が深まることで、鍛えるべきポイントも見えてきそうな気がします。
個人的な感想ではありますが、「筋力」と「極意」は二律背反ではありません。近代スポーツでは様々な角度からのアプローチが試みられています。効率的に力を生み出す技術はその中核にもなりうる事項だと思いました。
(辻田 浩志)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2017-06-03)
タグ:古武術
カテゴリ 身体
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ブレインスポッティング・スポーツワーク トラウマ克服の心理療法
David Grand Alan Goldberg 久保 隆司
スポーツは楽しむために行うもので、昨今、娯楽としての需要が増えつつある、そのことに対して異を唱える人は少ないでしょう。
日常において身体を隅々まで使って生活を営む必要が少なくなった現代において、健康維持のためにスポーツに取り組む意義が大きくなってきているのも間違いないと思います。
また、競技スポーツにおける成功は、人生における選択肢を増やすための大きな糧となるでしょう。
しかし、だからといって、スポーツに自分の全てをかけるというのは、いささか行き過ぎなのではないかと感じます。狙ったところにボールを蹴ることができる、遠くまでボールを打って飛ばすことができる、そんな能力が現代の世界で生活していくためにどれほど役に立つというのでしょうか?
本書は、アスリートの心身の問題がいかにそのパフォーマンスに影響するかを示したものです。その心身の問題というのは、意識できる範囲のものだけでなく、その人が体験してきたすべてのものを指します。つまりは、アスリートのパフォーマンスの問題は、全人間的に捉えていかなければならないということです。
全人間的ということは、スポーツというものがその人の人生にとってごく一部ということを知ることであり、パフォーマンスのみでその人を判断することは愚の骨頂であるということです。
本書には、スポーツ活動とともに人生自体がうまくいかなかった例が出てきます。アスリートを機械的に捉え人間としての心や感情を無視した結果起こる悲劇的な出来事は、スポーツに取り組む代償としてはあまりにも大きすぎます。
昨今叫ばれている「アスリートファースト」を、アスリートの競技環境に配慮することと捉えるだけでは片手落ちとなってしまうでしょう。
スポーツに関わる全ての人が、アスリートを一人の人間として捉え、関わっていくことが、真のアスリートファーストであると強く思います。
(永田 将行)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2018-04-27)
タグ:イップス スランプ 心理療法
カテゴリ メンタル
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自分ですぐできる! 筋膜筋肉ストレッチ療法
マーティー 松本
筋肉が原因となる痛みや不快感に対しては、身体を動かすことが有効だと思います。もちろん外傷性の場合や重篤な場合は禁忌事項となりますが、軽微な機能障害の場合は運動することで治まることがあります。血行が促進されるだけでも好転するでしょうが、さらに身体の仕組みを理解したうえで身体を動かせば、身体の様々な機能が働き、2倍3倍の効果も期待できます。
また何らかの痛みがある場合、自分でやるといっても不適切な方法で動かして悪化させるリスクもありますので、適切な方法があればそれに従うべきでしょう。
本書は徒手療法でも定評のある筋膜リリースやマッスルエナジーテクニックなどを用いた自己治療を紹介したものです。
近年注目されるようになった筋膜リリース。筋膜のひずみや癒着を解消することで筋肉に対するストレスを軽減するという概念です。業界では筋膜の連続性に着目し、筋膜のつながり(ライン)に対しアプローチする手法が広がっていますが、本書では症状が出ているところに対して直接アプローチする方法が紹介されています。
マッスルエナジーテクニックに関しても等尺性収縮後リラクセーションと相反抑制を利用した異なる2つの作用機序の手法がありますが、本書では基本ともいえる等尺性収縮後リラクセーションに関してのみ紹介されています。
できるだけ難しい要素を排除して誰でも簡単にできる方法を紹介されている点で評価できます。そしてどんな技法にもリスクはありますが、最後に「注意点」として医師の判断を仰ぐべき場合も書かれていますので、良心的だと感じました。
(辻田 浩志)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2018-06-20)
タグ:マッスルエナジーテクニック 筋膜リリース
カテゴリ ボディーワーク
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自分ですぐできる! 筋膜筋肉ストレッチ療法
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メディカル・タイマッサージ入門
大槻 一博
いわゆる現代医学が世界中を席捲するわけですが、その昔はそれぞれの国でさまざまな医療がありました。もちろん今もなお続いているものも多くありますが、かつては主役として人々を救っていたものも、今では代替医療という脇役の位置づけになっているのが実情のようです。
現代医学・西洋医学の功績は今さら語るまでもありませんが、何でも治せるということでもありません。そして世界中の伝統的医療の価値が下がったのかといえば必ずしもそうではありません。現在もアジアにおいては、漢方やアーユルヴェーダなどが多くの人に支持され、その存在価値は十分に感じます。
本書はタイのホリスティック療法としてのタイマッサージが紹介されています。たいていこの手の本には手技が中心に紹介されているのですが、この本の特徴は解剖生理学や病理学的な記述が多くを占め、古典的なタイマッサージ技術というよりも現代医学の要素を取り込んで発展したものだと感じました。もちろん伝統的な思想は基本として残っていますが、新しい知見も包括した懐の広さがあります。
面白いと感じたのは漢方の経絡や経穴も取り入れられていることで、やはり大陸続きということもあり、情報や文化は伝わるということが見えてきます。アーユルヴェーダやヨガと類似のメソッドも多々あります。どちらが起源であるかなんて些末な問題であり、効果の高い技術は自然と広がるのが当然ですので、アジア全体の医療という捉え方でもいいんじゃないかと思います。
きめが細かく根拠を感じる解説は読みごたえありです。ところどころにスポット的に登場するコラムも「オキシトシンとタイマッサージ」や「セロトニンとタイマッサージ」など、今の時代に対応しようとするタイマッサージの可能性に期待したいところです。
(辻田 浩志)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2018-08-07)
タグ:タイ式マッサージ
カテゴリ マッサージ
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メディカル・タイマッサージ入門
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めざめよカラダ! “骨絡調整術”
平 直行
こういう武道系の身体操作術の本は好きでよく読んでいますが、正直言って当たり外れが激しいというのが私の印象です。とりわけ武道というものは理論よりも実践の中で培われたものですから文章化すること自体に馴染みにくいという性質もあるからだと思います。それと武道ひと筋でやってこられた方が多いので、ご自身の世界観の中での話に留まることもしばしば。だから筆者の世界観が合わなければ読んでいて苦痛に感じることさえありました。
しかし実際に読んでみて、そういった心配は無用でした。イラストを交えた解説もわかりやすく、とっつきにくさはありません。読者のことを考えながら書かれたものだと感じました。
やはり大切なのは本に書かれた情報をもとに実践したとき、どう感じるかだと思います。だから可能な限り自分で試してみるようにしているのですが、本書に関してはいくつかアッと思うような感覚がいくつかありました。最近、私は右肩と左の股関節に問題を抱えていたのですが、本書で紹介されたメソッドを試してみると右肩の引っ掛かりが消失し、左股関節の痛みも感じなくなりました。論より証拠、これほど具体的な結果を見せられては否定する理由がないというもの。
武道の型は古来より伝承されたものであり、理にかなったものでなければ生き残ることはかなわないという納得できるような納得できないような言い方になるのですが、結果が出ればそれも信用せざるを得ません。同じ話が何度も出てくるのもご愛敬といったところでしょうか。
骨格の正しい使い方で極力筋力に頼らないというのは、筋骨格系の効率的な身体操作だと思います。それだけに力に頼った身体の使い方を続けているとアンバランスになり、全く使えていない筋肉が萎縮したり弱体化することは、身体の本来の機能を失うばかりか痛みまで誘発することもあります。
筋力に頼らないということは、筋力が衰えた高齢者にとっても有効な手段となりうるのではないかと感じました。
(辻田 浩志)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2018-10-27)
タグ:武道
カテゴリ 運動実践
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“手のカタチ”で身体が変わる! ヨガ秘法“ムドラ”の不思議
類家 俊明
ヨガを習い始めてちょうど10年。それでも「ムドラ」について教わったことは一度もありません。日本でヨガをやっている方で、ムドラについてご存知の方はきっとごく少数なんだろうと思います。それだけ難しいのでしょうか。とりわけ日本のようにスポーツジムでやるエクササイズの感覚ではムドラは受け入れられないのではないかと想像します。
「ムドラ」っていったい何なのかといえば、「手印」のことをいいます。実は意外に身近にもあるのですが、仏像がしている手の形がムドラです。アニメで「NARUTO」というのがありましたが、登場する忍者が術を発動するときの手の動き、つまりは印を結ぶことがムドラの説明としてわかりやすいかもしれません。
昔から忍者もののアニメや映画では呪文を唱えて印を結び不可思議な術をかけるというのがお決まりですが、見るからに怪しげな行為ゆえに科学的根拠を求められる現代においては敬遠されがちなのかもしれません。
本書の一番の特徴は突き詰めて勉強すれば深遠で理解しがたいムドラをヨガの体操に落とし込み、誰にでもできる簡単なものにした点だと思います。ラジオ体操のような「M3体操」なるものを考案され、手軽にムドラの持つ不思議な効果を実感できるというのは画期的だと思います。これでハードルはかなり低くなったのですが、わけのわからないムドラというものを腑に落ちぬままやっても気持ちよくできるはずがありません。そこで筆者はいくつかのムドラを使い、簡単な運動を紹介し、ムドラの効果を読者に体感してもらおうという試みもあります。やってみるとなるほどと感じるものがありました。
なぜ手で印を結ぶことで不思議な効果を得られるのかについては、ペンフィールドの大脳地図を引き合いに出して解説されています。もちろんその解説ですべて納得できるわけではありませんが、傾聴に値する意見だと感じました。さらに手の形で身体の力が引き出せることをムドラとするならば、ゴルフクラブやバットやラケットの持ち方(つまりは手の形)で身体操作を円滑にするということもムドラと同じだと説きます。
もっと深いところのヨガの理論はさすがに期待できませんが、手軽に始められるものとしてはとても読みやすい本だと思います。
(辻田 浩志)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2019-07-22)
タグ:ヨガ
カテゴリ 身体
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「動き」のトリガーポイント
マーティー 松本
筋肉や関節の痛みといった、日常生活や運動に支障をきたす症状に悩まされている人々がいます。その症状を改善するため、もしくは症状はないがこれからも健康でいるために、中高年の方々が運動やスポーツを始めることも増えてきました。運動が健康に効果的な一番の理由は、運動することによって筋の機能が維持・改善されるためです。つまり、筋の機能を高く保つことで長く健康でいられるということです。しかし、一般の人より筋の機能が高いはずのプロスポーツ選手であっても、筋肉や関節の痛みに悩まされることがあります。そういった症状に悩まされるのはなぜなのでしょうか? 筋の機能のレベルが関係ないのであれば、症状を引き起こす原因は何なのでしょうか?
本書ではアメリカの研究文献をもとに、筋肉や関節の痛みなどの症状を引き起こす原因は、様々な動きの中で筋肉を酷使することによって筋肉内に形成された硬結(特定の部位に負担がかかり続けたことで形成される、短縮した筋節が集まったコブのような状態)にあるとし、それが引き金となって痛みを発生させるため「トリガーポイント」と呼称し、これを解消することが必要だとしています。また、「トリガーポイント」を解消しない限り、何度も同じ症状が再発する可能性が高く、身体に動きの制限がかかり続け、いずれは日常生活や運動だけでなく仕事にも影響が出てくるともしています。そして、「トリガーポイント」を解消するために必要なことを解剖学や生理学、圧迫や施術・マッサージの基本から説明しつつ、実際に解消するための方法について、図や写真を交えて詳細に述べています。
本書は同じ著者による『すぐわかる! すぐ使える! トリガーポイント療法』の続編的な存在として刊行されており、上記書籍ではカバーしきれなかった内容・症状を扱っているようです。上記の書籍を併せて読むことで、より理解が進むでしょう。
(濱野 光太)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2019-08-16)
タグ:トリガーポイント
カテゴリ 身体
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PNFスポーツオイルマッサージ
辻 亮 田中 代志美
PNFとは固有受容器を刺激することによって、神経筋機構の反応を促通する方法という定義があり、リハビリテーションを中心に幅広く用いられているテクニックです。筆者はそれをオイルマッサージと組み合わせスポーツの世界で応用しており、PNFオイルマッサージという技術や理論を記したのが本書です。
いかに優れた技法でもその作用機序は限られ、決して万能というわけではありません。異なる技法を組み合わせることで相乗効果により高い施術効果が期待できそうです。
本書が優れている点は、基礎編と実技編に分けられているのでPNFスポーツオイルマッサージになじみのない初心者でも読みやすい点です。禁忌事項や注意事項などもしっかりと書かれていますから、実際に使うときにも役立ちます。読み手が一番興味のあるテクニックもとても具体的に写真を見ながら学べるのもありがたいところではないでしょか。
元々は身体機能が低下した患者のために開発されたPNFも、アスリートの疲労回復や身体機能向上という異なるフィールドで使うために進化しています。
(辻田 浩志)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2020-12-08)
タグ:PNF オイルマッサージ
カテゴリ マッサージ
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脱力のプロが書いた!「動き」の新発見
広沢 成山
本書のテーマは「脱力」。むかしから興味のあることだったので読んでみると、最初に書かれていたのは物事を習得するときの心得みたいなお話。そして第二章では身体についてのお話。「脱力」について知りたいと思っていた私には肩透かしを食らった格好です。しかし振り返って考えてみれば筆者は武道家です。単にHow to本みたいな知識の切り売りは御免という意識を感じました。何かを会得するにはこちら側の気構えであったり、基礎知識などの土台が必要であって、そこの部分を飛ばして得たものは表面上のことしかありえないと反省しました。
すごく表現がわかりやすく簡単なことのように書かれていますが、その一つ一つには深遠な事柄が書かれています。200頁ほどの単行本ですから深堀していたらとんでもない量になりそうな気がします。簡潔にまとめられたその奥には、読み手の想像力も試されているような感じさえします。「余白を活かす」という項目では、書道の作品を見るとき黒く書かれた文字だけではなく白い余白にも意識を向けなければならないというくだりがありました。こういった表現は実に哲学的。同時に本書を読むとき連なる文字だけを見るのではなく行間もしっかり見ろという筆者のメッセージと受け止めました。
「脱力」については丹田の機能を中心とした解説がわかりやすく書かれています。しかし実際に「脱力」を会得するには、本書のあちらこちらにちりばめられた必要事項を理解してこそ身につくものなのかもしれません。簡単そうに書かれた難しい本でした。
(辻田 浩志)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2021-06-07)
タグ:脱力 武道
カテゴリ 運動実践
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カラダの意外な見方・考え方
林 好子
近年、動作解析などが進み身体の分析は様々な角度からなされるようになりました。自分の身体は自分の思うがままに動かせる。そんな風に思っていたら実はそうではなくてうまく身体を動かす能力がない、あるいはバランスの悪さゆえに思っていた動きと違うことをしているということに気づきました。医科学は身体の内から外からその原因を明らかにしようとしています。
正直多岐にわたる身体の見方は出尽くした感があったのですが、本書のタイトルの通り身体に対する「意外な見方や考え方」がまだまだあるようです。マクロとミクロとの見方の違いなのかと考えながら読み進めていくとどうやらその考え方も正しくなさそうです。
理学療法士・合気道・アレクサンダーテクニークというそれぞれ違った目線は自由奔放ともいえる身体の見方を提案してくれました。純粋なアレクサンダーテクニークの視点でもないので、どこから何が飛んでくるかわからない期待感を持ちながら読んでしまいました。
それぞれの項目で筆者のコラムが登場するのですが、ユニークな発想から生まれる身体感はときおり考え込んでしまいました。その人のそのときの心理状態で同じ時間が長く感じられたり短く感じられたりして、その違いにより身のこなしが変わるという解説もありました。これは納得です。余裕のあるときの1時間と焦っているときの1時間ではできる動きに大きな差が出るのはわかります。しかし今までそういう違いを身体を通して見ることはしていません。そういう発想がなかったからです。
やっとここで気づいたのは「カラダの意外な見方考え方」というタイトル表記のうち「意外な」というワードだけ異様に大きく色も変わっています。こんなところにしがみついて悩む人はいないだろうと思いますが、スポーツ医科学の身体の見方と筆者の身体の見方の違いがわかったような気がします。前者が純粋に身体や動作の分析であるのに対し、後者は何か別の要素と身体を絡めた上での見方をされているのではないでしょうか。心理・時間・文化・気候など本書で述べられていることは純粋な身体についての考察にとどまらず動きのバックグラウンドを見過ごしていないところに、本書のユニークさであったり特徴があるのだと感じました。どちらがよいとかいう問題ではなくこういった発想は時には現実に即していることもあり無視できない場合もあるでしょう。
環境まで身体を見る要素に加えてしまうと発想は無限大になりそうです。身体を解き明かすためのヒントはいくらあってもいいと思います。
(辻田 浩志)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2021-10-11)
タグ:見方 文化
カテゴリ 身体
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身体療法の生理学とボディワーク ダニエル・マードン式フィジオセラピーメソッド
ダニエル・マードン 高橋 結子
アロマプレッシャー(リンパマッサージ)に取り組んできたマードン氏が、フィジオセラピーメソッドについて整理した。日本の理学療法と欧米のフィジオセラピーの違いにも触れており、興味深い。リハビリをドライとウエットに分け、主なウエットリハビリであるハイドロセラピーについても詳しく書かれる。他にも、治療としてのマッサージやエクササイズが、写真とともにわかりやすく解説されている。セルフフィジオセラピーの紹介もある。
また、身体の状態がよくなることでメンタルヘルスも改善することに着目しており、医学博士が脳の活動から身体と心の関係について説明した章もある。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2021-10-10)
タグ:マッサージ
カテゴリ その他
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武道のコツでスポーツに勝つ!
吉田 始史
武道家である著者がすべての運動に共通の理論として「運動基礎理論」を提唱。武道におけるからだの使い方をさまざまなスポーツの動きに当てはめ、武道の動きのコツから、からだを使いこなす方法を写真とともに紹介。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2004-04-10)
タグ:武道
カテゴリ 運動実践
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ウェーブストレッチエクササイズ 美しいからだは、美しいアーチを描く!
牧 直弘
人間の身体には、さまざまな「ボディ・アーチ」が備わっていると筆者は言う。たとえば脊椎のS字カーブ、足底のアーチなど。これを効率よく鍛える方法として、筆者が考案したのが「ウェーブストレッチ・リング」である。これは太極拳で用いられるラタンリングにヒントを得て考案したもので、ほぐす、伸ばす、引き締めるという3つを行うことができるそうだ。一見、不思議な形をしたトレーニング用具であるが、運動の補助、圧迫ストレッチなどを1人で行うことができる。
豊富な写真に細かい注意点が入った形で、17のベーシックエクササイズ、26のフロアエクササイズ、27のスタンドエクササイズが紹介されている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2009-02-10)
タグ:ウェーブストレッチ
カテゴリ コンディショニング
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古武術「仙骨操法」のススメ 速く、強く、美しく動ける!
赤羽根 龍夫
著者は新陰流、円明流といった古武術に通ずる。生死を分ける環境で研ぎ澄まされた全身の使い方を、上半身と下半身をつなぐ仙骨に着目して応用した。いずれの流派も古流剣術ということで、取り上げられている「廻し打ち」「切り上げ」ともに木刀を用いており取っつきにくいかもしれないが、姿勢や関節の使い方はさまざまなスポーツ、日常動作に通ずる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2016-10-10)
タグ:古武術
カテゴリ 身体
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実はすごい!!「療法士」の仕事「自分の人生」も「相手の人生」も輝かせる仕事
POST編集部
POSTとは理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)のこと。ポータルサイト「POST」へ寄せられた質問の中から100問を選び、POST編集長を始め現役のPT・ST・OTが回答した。基本的な仕事内容から、学校選びや就職・転職・復職の実態についても踏み込んでいる。今後高齢化が進むにつれPOSTの活躍も求められる。まずPOSTを知ってもらい、さらに目指してもらいたいという熱意が伝わってくる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2016-12-10)
タグ:理学療法士 作業療法士 言語聴覚士
カテゴリ その他
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ブレインスポッティング・スポーツワーク トラウマ克服の心理療法
David Grand Alan Goldberg 久保 隆司
著者らはイップスやスランプなどのRSPP(反復性スポーツ・パフォーマンス問題)の研究を進めている。従来のスポーツ心理学でのアプローチは意識的なテクニックにより状態の改善に導くのに対して、ブレインスポッティングスポーツワークは無意識の原因を取り除く。PTSD治療のフレームワークを応用しており、別の言い方をすれば競技レベルや種目を問わず悩みを抱える人に適用が可能である。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2017-01-10)
タグ:イップス スランプ 心理療法
カテゴリ メンタル
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図解でわかる! イップスの克服 個別メニュー作成と段階的トレーニングで治す
谷口 智哉
イップスに対する取り組みは様々な角度からなされているようですが、イップスの明確な定義や治療法は確立されているとは言えない状況です。むしろ問題なのはその不明確さゆえに曖昧な認識に立脚する対処法でさらに深みにはまることかもしれません。昨今、多くの研究者によりイップスの原因やパターン、そして克服の方法論が整理されつつあるのではないかと感じています。
本書はイップス研究家を名乗る筆者が独自の視点でイップスを論じています。幽霊の如く得体の知れないところにイップスの怖さがあるように感じていますが、論点を整理した上で解説をされているので本書を読むことで、「わからないものに対する恐怖や不安」というものが軽減するのではないかと思います。
「イップスとは何か?」「イップスのメカニズム」「具体的な例」「イップスのレベル」「克服するためのメニュー」と順に解説され、理解が容易な点はイップスに悩むプレイヤーにとっては心強いでしょう。とりわけ視点が研究者の押し付け的なものではなく、プレイヤーに寄り添う感じで一歩ずつ前に進むような取り組みなので、イップスに悩むプレイヤーからの共感が得られそうです。
もっとも世間では様々な観点からの取り組みがありますので、筆者の意見が将来的にコンセンサスを得られるかどうかはわかりませんが、読みやすさやわかりやすさという点において読んでみる価値は十分あると思います。
(辻田 浩志)
出版元:BABジャパン
(掲載日:2022-07-13)
タグ:イップス 投球
カテゴリ 身体
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