わたしが冒険について語るなら
三浦 雄一郎
「だれもやったことがないことそれが冒険なんです」とアドベンチャーの第一人者である三浦雄一郎氏は語る。一般的に冒険とは、「危険な状態になることを承知の上で、あえて行うこと。成功するかどうか成否が確かでないことを、あえてやってみること」という意味がある。著者は、だれもやったことがないことに挑戦し、自らを高めてきた。1962年(30歳)にはアメリカ・プロスキーレースで活躍し、その後も様々な世界記録を樹立している。2004年には、著者71歳、父である三浦敬三氏100歳、子どもたち、および孫の100歳から1歳の四世代で、アメリカのロッキー山脈をスキー滑降した。また、2008年の75歳の時には2度目のエベレスト(8848m)に登頂し、ギネス・ワールドレコード社より「世界最高峰エベレストに登った最年長男性」として認定されている。
この本は、思春期に入る小学校高学年から中学生くらいまでの子どもたち=未来のおとなのために、冒険家の著者が自らの幼少期から現在に至るまでの経験や体験をもとに冒険についての様々なメッセージを語っている。
さまざまな情報があふれ、バーチャルな情報だけで経験した気分になってしまうような現代社会において、未来のおとなだけではなく、今のおとなにとっても実際に冒険や新たな挑戦をしてみたくなるような、そんな前向きな気持ちにさせてくれる1冊である。
(正木 瞳)
出版元:ポプラ社
(掲載日:2012-10-13)
タグ:冒険
カテゴリ 人生
CiNii Booksで検索:わたしが冒険について語るなら
紀伊國屋書店ウェブストアで検索:わたしが冒険について語るなら
e-hon