ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
楽して走ろうフルマラソン 正しいフォームづくりは走りの基本です
牧野 仁
ボクシング経験を持つ筆者は、かつて「どうせ出るならフルマラソンにしよう」といきなりマラソンに挑戦。本番まで2カ月間の練習の中で、事前にフルマラソンの距離を体験しようとして腸脛靭帯損傷してしまう。これを機にスポーツ医科学を学んだという。
本書の面白いポイントは、「ランニングフォームは走るだけではよくならない」と最初に述べ、基本的動作の練習が必要であると説いていることである。本当に必要なのは「走らない練習」であるそうだ。フォームを意識すると変な走り方になってしまうため、無意識的な(小脳のコントロールによる)動作ができる必要がある。体幹をしっかり固定することで安定させ、四肢をうまく動かすために肩甲骨と股関節の動きを出す方法について、わかりやすく解説している。楽に走るための具体的な方法として6項目のチェックと9ステップのドリルが紹介されている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
カテゴリ:運動実践
タグ:ランニング マラソン 走り方
出版元:ランナーズ
掲載日:2008-05-10