ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
日本女子サッカーが世界と互角に戦える本当の理由
松原 渓
サッカー番組のピッチレポーターやキャスターを務めてきた松原氏の初の著書。自らも小学校3年生からプレーした女子サッカー経験者ならではの思いが詰まった一冊だ。
前半は大野忍や永里優季らトップ選手、そして後半は育成年代の指導者に話を聞いている。前半では、各選手たちがサッカーを始めたきっかけや、どのように技をみがいていったかなどにもふれられているが、まだ女子サッカーがさかんとは言えなかった頃からの積み重ねが今、W杯優勝や五輪準優勝などの実を結んでいると再確認できた。「これから」の育成についても着目した切り口は、試合に限らず指導現場でも取材を重ねている著者らしい。
指導というのは短期で結果が出ないこともあるが、積み重ねは裏切らないと勇気付けられる。
競技人口の少なさ、指導者が求められていることなどを踏まえて、タイトルの通り丹念な取材で掘り起こされている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
カテゴリ:指導
タグ:サッカー 女子サッカー
出版元:東邦出版
掲載日:2013-02-10