ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
スポーツ・インテリジェンス オリンピックの勝敗は情報戦で決まる
和久 貴洋
国立スポーツ科学センターに情報戦略部門が設置されて以来、情報戦略分野において活躍してきた和久氏が、これまでの活動内容や展望をまとめた興味深い一冊だ。
イギリスやオーストラリアを始めとした世界各国の取り組みはもちろん、日本の「マルチサポート・ハウス」についても、設置に至るまでの経緯が裏方のスタッフ視点で紹介されている。これらから言えるのは、現代のトップスポーツは選手発掘やスポーツ医・科学サポート、情報分析など総力戦であるということだ。総合的な強化を行うには時にイノベーションが必要になるが、過去の例をみてもオリンピックの自国開催は大きなチャンスだという。
もちろんオリンピックなどのトップレベルに限った話ではなく、インフォメーション(生情報やデータ)とインテリジェンス(分析・評価された知識)の違いや扱い方のわかりやすい解説は、勝利に向けた戦略を立てる上で大いに参考になる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
カテゴリ:その他
タグ:情報
出版元:NHK出版
掲載日:2013-11-10