ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
コーチ論
織田 淳太郎
ちょっと書店に出かけてみると、ビジネスコーナーには「コーチ」とか「トレーニング」という文字が溢れている。指導して、能力を引き出すことがビジネスでも求められている。
もちろん、本書はビジネスものではない。あくまでスポーツのコーチ論だが、むしろコーチング論と言ったほうがよいかもしれない。著者は、スポーツライターでノンフィクション、小説の両分野で活躍とある。そういう人がこの分野を書くとどうなるか。
全6章で、「“頑張らない”ことが潜在能力を引き出す」「間違いだらけのコーチング」「日本人が捨てた究極の“走り方”」「メンタルトレーニングの真贋」「誰も教えてくれないバッティング常識の嘘」「やる気を引き出すコーチング」の順である。スポーツ科学的情報も多いが、結局コーチとは何なのか、今日本のスポーツあるいは社会が考えるべき材料にも満ちている。
(清家 輝文)
カテゴリ:指導
タグ:コーチング コーチ
出版元:光文社
掲載日:2012-10-08