ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
カラダ革命ランニング
金 哲彦
副題は「マッスル補強運動と正しい走り方」。NPO法人ニッポンランナーズの代表で、アテネオリンピック陸上競技の解説も務めた金氏が、延べ1万人のランナーを見てきた経験をもとに書き下ろした一冊。
金氏が最も重要視しているのは、体幹の筋肉の活用である。体幹の筋肉をうまく活かせていないランナーは疲労が溜まりやすく、故障を抱えることも多いようで、第2章「体幹の筋肉を使って、美しい体とフォームをつかむ」では、金氏が考案した正しい走り方を身につけるためのマッスル補助運動がイラストつきで紹介されている。
また、第3章「実践! アスリート理論にもとづいたレベル別トレーニングメニュー」では、初心者から上級者までを7つのグループに分け、それぞれが陥りやすい問題とその解決法を実際のランナーの体験を交えて解説、シューズの選び方やランナーに必要な栄養素などにも触れられている。
ランニングは気軽にできる反面、個人的に行うことが多く、フォームのチェックや自分のレベルに合った練習法を見つけることが難しい。本書には長く楽しく続けるための具体的な方法が記されており、特に、これから始めようという人にお勧めしたい。
(月刊スポーツメディスン編集部)
カテゴリ:運動実践
タグ:ランニング 体幹
出版元:講談社
掲載日:2012-10-08