ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
好きになる睡眠医学
内田 直
講談社サイエンティフィックが編集する「好きになるシリーズ」の最新刊。早稲田大学スポーツ科学学術院教授で日本睡眠学会睡眠医療認定医師でもある内田氏が、眠りについてさまざまな視点からわかりやすく解説している。
副題は『眠りのしくみと睡眠障害』。第1部「睡眠のメカニズム」では夜間の睡眠の質や時間帯、昼間起きている際の行動が夜間の睡眠にどう影響しているかなど基礎的な知識を、第2部「睡眠の臨床」では、現在知られている睡眠障害の原因やメカニズム、治療法を取り上げている。
本書に紹介されている「国民生活の時間・2000 NHK放送文化研究所・編」によると、1960年当時8時間13分だった日本人の平均睡眠時間は、2000年には7時間23分と50分も短くなっている。必ずしも長く眠ればよいという話ではないが、健康づくりに休養が欠かせないことを考えると、運動、食事と合わせて睡眠にも気を配る必要がある。本書は、眠りの質を高め、睡眠障害を予防・改善したい人におすすめである。(H)
2006年6月1日刊
(長谷川 智憲)
カテゴリ:医学
タグ:睡眠
出版元:講談社
掲載日:2012-10-11