ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
疲れたときは、からだを動かす!
山本 利春
スポーツ医学の分野でよく知られた山本氏による一般向けの疲労回復のコツを示した本。副題は「アクティブレストのすすめ」。アカデミズムの代表的出版社である岩波書店から出たのだが、硬い本ではないので、気軽に読める。
全体的に、スポーツ選手の疲労回復法を紹介し、それを一般の人にわかりやすく、実施しやすいように紹介したものである。
スポーツ選手なら多くの人は経験しているだろうが、からだがだるいときに、休んでいるより、ジョッグなど軽い運動をしたほうが、調子がよくなる。これは「積極的休養」と呼ばれ、「休養日」であっても、何もしないのではなく、からだを軽く動かしたり、著者が記しているようなプールなどを使ったアクアエクササイズなどが効果的である。もちろん、試合後も同様。コンディショニングの一環としてのアクティブレストの例も本書ではいくつも紹介されている。
それは一般人でも同じというのが、本書の主張である。スポーツ現場の例を出し、実験結果も示し、ストレッチング、筋力トレーニング、入浴法(せっけんマッサージ、交代浴など)、ウォーキング、そしてアイシングについても触れられている。
2006年9月26日刊
(清家 輝文)
カテゴリ:アスレティックトレーニング
タグ:アクティブレスト ケア ストレッチング アイシング トレーニング
出版元:岩波書店
掲載日:2012-10-11