ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
運動も勉強もできる脳を育てる「運脳神経」のつくり方
深代 千之
「運脳神経」ってなに? そんな疑問をもつ読者も多いのではないだろうか。
まず、この運脳神経というのは、もちろん造語。著者は運動神経という言葉が意味する誤解や誤った考えを避けたいということから「運脳神経」と言う。この「運脳神経」とはなにか、その運脳神経を鍛えるためのワークがこの一冊にまとめられている。
第1章では「運動が好きな子は勉強も得意! 東大合格を目指すなら運動から」というタイトルがつけられ、子どもをもつ親は思わず手にとってみたくなる。ちなみに東大大学院教授の著者は「東大入試に体育を導入しよう」と本書で主張する。
勉強も運動も「頭」つまり「脳でする」ものであるから、脳を鍛えれば勉強も運動もできるようになる。そのためには、運動だけでも勉強だけでも運脳神経は育たないので、運動も勉強もできる脳を育てよう! ということである。スポーツ科学界の第一人者が語る、文武両道の子どもを育てるためのノウハウ。豊富なイラストとわかりやすい文章で書かれている。運動と学習能力は切り離せないという大事なことを教える一冊。
2009年5月25日刊
(田口 久美子)
カテゴリ:身体
タグ:脳 発育発達
出版元:ラウンドフラット
掲載日:2012-10-13