ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
ブラッド・ウォーカー ストレッチングと筋の解剖
栗山 節郎 川島 敏生
「ブラッド・ウォーカー」は原書(2007)の著者のこと。表紙に収録図の一部が掲載されているが、見てのとおり、ストレッチングの図に筋が丹念に描かれている。そして、各ストレッチング図には、方法、ストレッチされている筋、効果的なスポーツ、効果的なスポーツ傷害、よくある問題と正しいストレッチングの注意点、追加するとよいストレッチの6項目が記されている。
著者は冒頭こう述べる。
「本書は運動選手とフィットネスの専門家のための図解的な参考書となることを意図しており、ストレッチングの基本と柔軟性の解剖学および生理学についての理論的情報と、114種類の個別のストレッチング運動の実践的なやり方をバランスよく読者に示すものである」
今回このコーナーで紹介している『リハビリテーションのための解剖学』もそうだが、近年、イラストレーションのレベルが画像分析の進歩とともに随分高くなってきたと思われる。「動き」や「動作」「機能」についての関心が高まるにつれ、ビジュアル情報への要求も高まってきた。本書はストレッチングを通じて、筋の解剖を学ぶうえで大いに参考になる。
(清家 輝文)
カテゴリ:身体
タグ:ストレッチング
出版元:南江堂
掲載日:2012-10-13