ATACK NET ブックレビュー
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解剖学教室へようこそ
養老 孟司
大昔、人間の身体の構造は何もわからず、解剖をしてそれを描写するところから始まった。もちろん、臓器の名称、役割などもわからないまま何もないところから解剖が始まり、努力の末、少しずつ現在まで発展してきた。
本書では、解剖学の歴史とともに養老氏のものの見方が理解できる。「なぜ解剖をするのか、だれが解剖を始めたのか、何が人体を作るのか」。このようなことは改めて考えはしないかもしれない。しかし、ただ単に人体の構造と機能を理解するだけでなく、現在に至るまでの過程を知ることよって、さまざまな視点から人体について見ることができるようになるであろう。
他にもさまざまな解剖に関する本を出版されているが、本書には養老氏の原点があらわれているように思う。
(清水 歩)
カテゴリ:医学
タグ:解剖
出版元:筑摩書房
掲載日:2012-10-13