ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
ジュニアサッカーコーチングメソッド
平野 淳
ゴールデンエイジと呼ばれる年代があり、神経系発達の著しい時期で将来のポテンシャルに大きく影響することは知られている。そんな大事な年代へのコーチングが具体的かつ豊富な経験談から綴られている。
サッカーのコーチングにおいてジュニア期をさらにU-6年代、U-9年代、U-12年代と区切り解説してある。初めにジュニア期の全体を通した特徴やコンセプトについての総論、次に3つの年代の各論へと続き、理論の後に具体的なトレーニングメニューの紹介といった流れになっている。
各年代での特徴や相違点などが、心理面と身体面の双方からはっきりと述べられておりわかりやすい。サッカーの指導はもちろんだが、土台となる人間形成における教育やトレーニングに対して楽しむ(Fun)という気持ちを育む重要性を念頭におき、その他の要素を展開している。
著者の海外での豊富な経験から、日本と各国の違いや多様なトレーニングメニューが記載されている。トレーニングメニューはアレンジ次第で他の競技でも用いることが可能であり、ジュニア期を指導するさまざまな競技の指導者の方々にはぜひ、読みこなしていただきたい1冊である。
(池田 健一)
カテゴリ:指導
タグ:サッカー ジュニア指導
出版元:ベ-スボ-ル・マガジン社
掲載日:2012-10-15