ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
インナーマッスルを使った動きづくり革命 Part1
森川 靖
現場でのトレーニング指導歴20年を超える森川氏が、現場で試行錯誤を繰り返す中で、コツコツと積み上げてきた経験をわかりやすい表現で紹介している本である。Part1と銘打っており、現在も引き続き連載中の内容を最初にまとめたものとなる。
今回は下肢、とくに垂直方向へアプローチするジャンプを中心とした切り口になっているが、実体験をもとにした説明には説得力がある。できるだけ自身の感覚を正確に表現しようとして、より専門用語が増えてしまっている感はあり、難解な部分はあるかもしれない。それでも現在、通りいっぺんの指導になっているという危機感を持つ指導者には、十分刺激を受け得る一冊だ。
評者も股関節の小殿筋に対するアプローチなどは、大変新鮮で早速現場指導に取り入れたいと考えている。
今後は水平方向での切り返し動作や、体幹と融合した肩甲骨や上肢の動きなどにおいても、存分に現場でのトライ&エラーを反映した内容を提供してくれるに違いない。今からPart 2の出版を楽しみに待ちたい。
(弘田 雄士)
カテゴリ:トレーニング
タグ:動きづくり
出版元:あほうせん
掲載日:2012-10-15