ATACK NET ブックレビュー
トレーニングやリハビリテーションなど、スポーツ医科学と関連した書評を掲載しています。
皮膚運動学 機能と治療の考え方
福井 勉
指を曲げると、内側に皺ができる。伸ばすと内側の皺は消え、関節の反対側に皺がよる。皮膚を引っ張ればある程度伸びる。たとえば直立して側屈をすると、曲げたほうの皮膚には深い皺ができ、反対の皮膚は引っ張られる。このことを基本として、筆者は「これらの運動の変化は皮膚の物理的抵抗だけとは考えにくく、なんらかの神経作用が関わっているように考えられる」と述べているが、全身の関節運動に皮膚がどのように影響しているのかを解説している。
手技として皮膚を集めてきたり、引っ張りを加えることで、機能障害を受けている関節に対してアプローチができるという。
徒手的な方法のほか、テーピングによって皮膚を誘導する方法も掲載。シンスプリントや肩関節周囲炎も症例紹介として報告されている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
カテゴリ:身体
タグ:皮膚
出版元:三輪書店
掲載日:2010-12-10