察知力
中村 俊輔
著者は世界で活躍する中村俊輔選手。ケガに見舞われた時期もあったが、今もなお輝かしい姿を見せている。そんな中村選手が成功へ向かうとき、必要なものと掲げるのが「察知力」だ。
高校2年生のときからつけているというサッカーノート。壁に当たったときにこのノートを開くからこそ、人生の無駄な時間を省くことができると記している。また自身の海外生活についても「言葉が話せなくても、チームメイトとその場にいることが大切」と、海外では自分から飛び込んでいく姿勢が大事であるという。ケガをした際の苦しい経験についても「いまできることと、できないことを認識した上でフレキシブルな状態を維持しなくてはならない」と、ケガを負ったときの柔軟な姿勢を保つなど、自身の考えをまとめている。
普段は無口な印象の中村選手。何より本書を通して驚いたのは自身のサッカーに対する哲学である。学ぶところはかなり多い。是非一読願いたい。
2008年5月30日刊
(三橋 智広)
出版元:幻冬舎
(掲載日:2012-10-13)
タグ:サッカー
カテゴリ 人生
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察知力
中村 俊輔
中村選手がサッカーを始めたのは、幼稚園の頃。以後25年以上、サッカー一筋に追い続けてきた。日本だけでなく海外に出て行き、数々の壁にぶち当たる中で、彼がとくに重点をおいてトレーニングしたのが「察知力」。少し前の女子高校生の言葉“KY(空気読めない)”、それを改善する力だという。
具体的な社会でいえば、思うようにいかないことにぶち当たったとき、原因を解明する力。上司から自分が求められていることを考える力。目標へ到達するためにやるべきことを追求する力。
彼にとっては、自分より能力が高い選手と戦うとき、相手よりも先に動き出すため、瞬時に状況判断をして正解を導く力。それを「察知力」と呼んでいる。彼はその能力を、情報収集とさまざまな経験を通し、自分の中に引き出しを増やすことで高め、ノートに書いて整理することで磨いてきた。
ケガ、代表離脱、海外進出、多くの挫折と挑戦の中で“一生サッカーを追いかける”ために常に100%で生きる強い精神力、闘争心、統率心。この本は、彼のノートに書かれた心身鍛錬術の要点をまとめたものかもしれない。
(服部 紗都子)
出版元:幻冬舎
(掲載日:2013-09-25)
タグ:サッカー
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