センターバック専門講座
秋田 豊 田中 滋
本書はサッカー元日本代表、秋田豊氏の著書で、秋田氏が務めたセンターバック(CB)のプレー方法を記したものである。
とくに強調しているのが、ヘディングである。多くのヘディングは額の中央でボールを捉えるようにと指導するが、秋田氏の考える効果的なヘディングは独特で、眉間でボールを捉えるというのである。それができれば、ゴールキックをヘディングで応酬し、キーパーまでボールを返すことも可能であったとのこと。
また、効果的なヘディングをするためのポジションの取り方についても記載がある。身長が高い選手には助走をつけて対応、ボールに飛び込んでシュートを狙ってくる選手にはコースを塞ぐ、あるいはわざとキーパーの正面にしかシュートを打てないようなコースにおびき寄せるなど、サッカー選手であれば当たり前の内容かもしれないが、どんな風に自分の狙いとするプレーをするかという方法論が非常に細かく書かれている。
ほかにも、ポジショニングのときに手を使うという記載もあった。もちろん、手を使ってポジショニングをすることは反則であるが、どのタイミングで手を使うと反則を取られにくいといったことも詳しく書かれている。姑息な手段のように聞こえるかもしれないが、厳しい生存競争の世界で生き残るために培った技術だと考えると納得がいく。
反則スレスレのプレーかもしれないが、サッカー選手そして指導者としての現場の視点から書かれたものであると考えると、非常に面白い。
(平松 勇輝)
出版元:東邦出版
(掲載日:2014-10-16)
タグ:サッカー ヘディング センターバック
カテゴリ 運動実践
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センターバック専門講座
秋田 豊 田中 滋
ゴールキーパー、ストライカーに続く専門講座シリーズ。秋田豊氏が豊富な経験をもとに、このポジションに求められる技術と心構えを明快に語る。
まず、土台となるスキルとして「ヘディング」を挙げ、1章を用いて正しく強いヘディングを習得するコツを紹介。そして2章で1対1、3章で組織的守備について、具体的な状況を例に出しながら説く。それを読むと、フィールドでは相手フォワードとの駆け引きが常にあることがわかる。優位に立つのは強みを発揮できた側だ。秋田氏は自身の強みを「ヘディング」と言い切る。それを可能にするだけの積み重ねが自信となり、駆け引きを有利に進めるのだろう。
強みを持つ重要性はセンターバックやサッカーに限らず参考になると言える。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:東邦出版
(掲載日:2013-05-10)
タグ:サッカー
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