スポーツコーディネーショントレーニング バスケットボール編
竹内 敏康
本書は、バスケットボールで必要とされるコーディネーション能力を高め、パフォーマンスを向上させるためのトレーニングを紹介している。コーディネーショントレーニングとは、「運動神経を鍛える運動」である。
バスケットボールのトレーニングを、ボールレッチ、ドリブル、パス、シュート、情報系トレーニング、ディフェンスの6つに分類し、それぞれのトレーニングが、どのコーディネーション能力(リズム・バランス・連結・定位・識別・反応・変換)の向上につながるかがわかるようになっている。また、3段階の難易度表記もあり、写真つきで丁寧に紹介されている。付属のDVDを一緒に使うことで、より理解が深まる。
本書で紹介されているトレーニングが特殊な用具を必要とせず、バスケットボールだけでコート上でできるということも、実際の現場では導入しやすいトレーニング方法である。コーディネーショントレーニングによって選手の能力を向上させたいという著者の情熱が伝わってくる。
(久保田 和稔)
出版元:スキージャーナル
(掲載日:2012-10-16)
タグ:コーディネーション
カテゴリ 運動実践
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スポーツ・コーディネーショントレーニング バスケットボール編
竹内 敏康 日本コーディネーショントレーニング協会
バスケットボールに特化した48のコーディネーショントレーニングのメニューを紹介。書籍では意識すべきポイントをわかりやすく解説し、55分のDVDで実際の動きを見ることができる。狙いは神経系への多面的な刺激により状況判断や情報処理の力を高めること。そのためエクササイズはバリエーションを豊かにすることが重要だという。ウォーミングアップに用いることも可能。工夫次第で無限のバリエーションが展開できそうだ。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:スキージャーナル
(掲載日:2008-04-10)
タグ:コーディネーショントレーニング バスケットボール
カテゴリ トレーニング
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コーディネーション・エクササイズ
竹内 敏康 渡邉 孝 神崎 公宏 広瀬 統一 小林 秀一 山崎 浩子 東根 明人
よい動きをつくる“トレーニング”
近年のスポーツトレーニングには、筋肉に対するレジスタンス・トレーニングや呼吸循環器系に対するサーキット・トレーニングなど非常に多くの種類のトレーニングがある訳だが、今回ご紹介するコーディネーション・エクササイズはいわば「情報系、神経系」のトレーニングである。今から30年ほど前に旧東ドイツでまとめられた概念を基本に、このトレーニング研究で知られる監修者が、自らが主催する「コーディネーショントレーニング研究会」のメンバーの協力を得て、よりわかりやすいトレーニングの実技例を多数用意し、種目別に紹介したのが本書である。
わが国におけるスポーツのトレーニング方法を改めて考えてみると、まず部分的な基礎練習から入り、徐々に練習の各部分を連結していく形で最終的に実戦練習に入るという、いわば部分から全体へという流れで進めていくのが一般的である。理論としてこの流れは決して間違っているものではないが、その方法で進めようとすると、往々にして初期の練習内容が単純化され過ぎるきらいがある。そうなるとトレーニングの主体者である生徒や選手にとっては、あまりにも自らが描いた憧れのスポーツ像とのギャップがありすぎて、この初歩段階ですでに興味を失うケースも多々ありうる。さらに、この基本練習段階では繰り返し同じ動きを強制されがちなことから、またまたギャップは広がり、結局ここで早々にドロップアウトとなるケースは珍しくない。これを自然淘汰と呼ぶのは少々乱暴な話である。こと幼年期、少年期にある子どもたちには、生涯にわたってスポーツに親しんでもらいたいとの願いから、こういった基礎的な練習時期にはなるべく楽しい雰囲気で、あるいは興味を失わせない工夫をしながら練習が進められることが望まれるわけである。しかし、残念ながら、必ずしもそういった練習がわが国のすべてのスポーツ指導者に支持されているとは思えない。そういう意味で、本書のような視覚と聴覚と触覚と、場合によっては第六感をも使う必要のありそうなトレーニングメニューの数々は一見の価値あり、である。
「守・破・離」
本書の特徴は4つの重要なポイントが各トレーニングに多分に盛り込まれていることである。第一に「不規則性」。これはエクササイズにあえて順番を設けず、どれからでもランダムに練習できるようにしてあること。第二に「選択反応」。エクササイズによっては2つないし3つの刺激に対して同時に反応するように工夫されていること。第三は「身体の軸」。バランスを保つうえで重要な身体の軸をここではわざと不安定な状態にさせて、バランス感覚を養おうとしていること。そして、第四に「スローテンポ」。「ゆっくりと(動きを)行うことによって自分の筋肉や関節の動きがわかり、クイックなテンポに置き換えても動きがはっきりと理解できるというメリットがある」こと。以上のように、本書の根底には生徒や選手が飽きないような練習こそが神経を最も刺激するトレーニング方法であるという主張が流れているのである。さらに著者は「『守・破・離』という言葉がありますが、これはエクササイズを行ううえでコーチがしっかりと把握しておきたいステップ」として、まずコーチは「守」すなわちこのエクササイズに習熟し、「破」原理原則が理解できたら自分で工夫して新たな方法を模索し、「離」さらに高いレベルを目指し、最終的には独自のエクササイズを構築すべしと説いている。コーディネーション・エクササイズは無数に存在するということでしょう。コーチの皆さん、是非とも本書を手に取り、自らの独特なエクササイズをつくってみませんか。
(久米 秀作)
出版元:全国書籍出版
(掲載日:2005-02-10)
タグ:コーディネーション
カテゴリ トレーニング
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