好きになる睡眠医学
内田 直
理解して好きになってほしい、という「好きになる」シリーズの睡眠医学編。
主訴でなくても睡眠障害を抱えている方も多く来院されるので睡眠について、また睡眠障害の治療についての知識が欲しくて手に取りました。
・睡眠とは
・睡眠障害クリニック
・睡眠障害
・睡眠薬
についてと睡眠全般について臨床面での解説まで充実しています。
表紙のデザインのやわらかい雰囲気とは違って診断基準や統計などもそれぞれしっかり掲載されているので、睡眠医学への入り口にそして知識を深めるために持っておきたい一冊です。
また、不眠症や睡眠時無呼吸症候群などだけでなく、睡眠関連こむらがえりや歯ぎしりなど、鍼灸の臨床でよく聞く細かな症状についての解説や、薬の種類や作用機序や特徴など、鍼灸師としても知っておきたい知識が網羅されています。会話の中で知らなかったことをすぐに調べることもできるので重宝しています。本来であれば当たり前の「眠ること」を当たり前にできるための基礎的な知識を得ることができます。確かに理解すると面白くなり、好きになるシリーズでした。
(山口 玲奈)
出版元:講談社
(掲載日:2022-02-07)
タグ:睡眠
カテゴリ スポーツ医科学
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スポーツ現場で知っておきたい薬の話
原田 知子
アスレティックトレーナーに向けて薬について知っておきたい知識が満遍なく書かれている一冊です。
・薬の基礎知識
・症状別に薬剤について作用やメカニズム、注意事項について
・サプリメントやドーピングについてなど
のように、薬をテーマに様々な角度から解説してあります。
とくに症状別のところでは、それぞれの疾患について身体の構造から疾患発症の仕組みなどから詳しく書かれているため、薬がどのように作用しているのかが分かりやすい内容になっています。
内科疾患についてあまり学んでいない方々にとっては、テーマは薬ですが、この一冊で様々な疾患について発症から治療までの流れをつかむことができるので、その都度調べてみるのも面白いと思います。
薬を服用している人はどこにでもいるので、スポーツに関わる方だけでなく、一般の方やスポーツ以外の医療に関わっている方も読みやすく書かれており、いつでも手に取れるようにそばに置いておくと便利です。
個人的には、薬の詳しい知識を得るためと疾患についての復習に使える一冊です。
(山口 玲奈)
出版元:ブックハウス・エイチディ
(掲載日:2022-02-10)
タグ:薬学 ドーピング
カテゴリ スポーツ医科学
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やさしいスチューデントトレーナーシリーズ 新スポーツ医学
メディカル・フィットネス協会 藤本 繁夫 大久保 衞 岡田 邦夫 吉川 貴仁 柳田 育久 橋本 祐介 小松 猛 大槻 伸吾 小林 章郎 山添 光芳 笠次 良爾 日下 昌浩
メディカルフィットネス協会の「スチューデントトレーナー」認定資格の教科書となる一冊。
スポーツ医学といえど、スポーツによるケガや障害に関する内容だけではなく、その手前のコンディショニング、炎天下などの環境との関係性、健康のためのスポーツや運動を行う者に対しても活用できる内容になっているので、学生スポーツに携わる者以外でも知っておきたい内容になっています。
部活動をしている子どもたち、健康のためにランニングをしている人、ジム通いをしている人、など様々な形でスポーツや運動に取り組んでいる人が訪れる一般の治療院で臨床に携わっており、スポーツに特化した教育を受けていない場合には、スポーツ医学を知るために手元に置いておくことをお勧めします。
遠征でのスポーツ医学など、読まなければなかなか目が向かないようなことも解説してあります。
以前の知識の確認やアップデート、これからアドバイスするための知識などスポーツ医学に関する内容が満遍なく含まれているので、一冊でだいぶ網羅できると思います。
また、ところどころにあるコラムがそれぞれ興味深い内容になっており、そこを読むだけでも一気に知識が増えるのが面白いところです。
(山口 玲奈)
出版元:嵯峨野書院
(掲載日:2022-02-15)
タグ:スポーツ医学
カテゴリ スポーツ医学
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市民からアスリートまでのスポーツ栄養学
岡村 浩嗣
試合中、競技中の飲食シーンを見るようになったのはいつの頃からだろう。
マラソン中継では補給水・補給食の場面があったり、つい先日の北京オリンピックではカーリングの「もぐもぐタイム」が話題になったりしていました。
それだけスポーツにとって栄養補給が重要ということが研究されてきたからでしょう。今やスポーツを行う者にとって、栄養管理は必須のものとなりました。
この本は基本的な栄養学にとどまらず、スポーツをする者にとっての栄養成分別、スポーツの種類別など細かく分けて詳しく説明されている教科書的な一冊です。目的によって必要な栄養の摂り方も変わってきますし、専門性をもって指導するためにはスポーツひとくくりで栄養素や食事内容を提案するのではなく、「あなたにとって」必要な「食べ方」を説明することになり、そのための一助となる本です。
「科学的な視点、根拠に基づいて」というところが、この本のとても重要なところで、データや研究結果なども掲載されているため、スポーツ栄養学を知るためにまずは読んでおきたいです。
(山口 玲奈)
出版元:八千代出版
(掲載日:2022-02-24)
タグ:スポーツ栄養
カテゴリ スポーツ栄養
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心が揺れがちな時代に「私は私」で生きるには
高尾 美穂
この本を手に取る方は、きっとこのタイトルに答えを欲していると思います。産婦人科医でスポーツドクターで産業医で、ヨガの指導者という多くの肩書をもつモヒカン医師、高尾美穂先生がコロナ禍で始めたラジオ「高尾美穂からのリアルボイス」にて配信した内容をまとめた一冊。
・「私らしい私」をつくるには?
・つらい気持ち、不安とどう向き合う?
・こんなコミュニケーションが望ましい
・女性の体について知ってほしいこと
・人には聞けない性の悩みに答える
・これからの家族とパートナーシップのあり方
・人生とキャリアの歩み方
・私が人生でしていきたいこと
・高尾美穂から「妹たちへ」
と、9つのチャプターに分けて様々な質問に答えたり、アドバイスをしたりしています。
女性のココロとカラダを熟知した先生の言葉は、多様性やジェンダー問題が問われるこの時代の人生にとって、ちょっとしたヒントになりました。私自身の不安や悩みだけでなく、仕事上、相談を持ちかけられることも多々あるので、答え方や言葉の選び方という点で、非常に勉強になった一冊です。
(山口 玲奈)
出版元:日経BP
(掲載日:2022-02-25)
タグ:女性 身体 コミュニケーション 性
カテゴリ 人生
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最後の一年
毎日新聞運動部
新型コロナウイルス感染症が広がりをみせた2020年に、競技生活の集大成である最終学年を迎えた小学生から大学生の選手や、その周囲の人々に焦点を当てて取材し、毎日新聞のニュースサイトや紙面に連載された記事をまとめた一冊。
緊急事態宣言が発令された2020年4月から、卒業するまでを季節ごとに区切って、50数名の最後の一年が描かれています。
部活動であったりスポーツ少年団であったり、それぞれ目標も目的も違います。チームの中でも、家族の仕事や家庭環境などに左右される選手もいます。
大会中止・延期・活動自粛の中、ZOOMなどのオンラインでのコミュニケーションなど、手探りで活動方法を探していく選手や指導者。一人ひとり状況が違い、正解のない中でどのように切り抜けていったのか、それぞれのストーリーがありました。
2022年現在でもまだコロナ禍からは抜けていません。学生スポーツならではの「期限があるスポーツ活動期間」をどうしているのか、どうしたらいいのか、その姿を知るためにまずはたくさんの例を知り、その中にヒントを見出したいと感じました。
(山口 玲奈)
出版元:毎日新聞出版
(掲載日:2022-03-03)
タグ:少年団 部活動 新型コロナウイルス
カテゴリ 人生
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ロコモティブシンドローム ビジュアルテキスト
大江 隆史 ロコモチャレンジ!推進協議会
「移動する能力に不具合が生じた状態全体」に日本整形外科学会がロコモティブシンドロームという名前を付けたのが2007年。それから15年を経てできた、コメディカル向けロコモについての本格的なテキスト。
ロコモティブシンドロームの定義、概念、疫学、構成因子から評価方法、予防法・治療法、栄養管理に至るまでまんべんなく解説してあります。
私の学生時代はまだ確立されていなかった分野なので、一から学習するのに非常に適したテキストであると感じました。また数々のデータを元に構成されているので、より専門的に学習できました。
高齢者に向けてだけではなく、中年層、さらには将来起こる可能性についても知っておく必要があるジャンルです。一冊でロコモティブシンドロームの全てを網羅できるテキストなので、医療や身体に関係した仕事に携わる者は一読しておきたい本です。
(山口 玲奈)
出版元:学研プラス
(掲載日:2022-03-10)
タグ:ロコモティブシンドローム
カテゴリ スポーツ医科学
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投球障害からの復帰と再受傷予防のために
牛島 詳力
MLBのトレーナーから中学硬式野球チームのコンディショニングコーチ兼アスレティックトレーナーまで務めたATCおよび柔道整復師の著者が、投球障害に限定し、受傷後にどのように復帰させていくか、また再受傷しないためにどのようなことが必要なのかを詳しく解説してある一冊。
鍼灸の臨床ではちょくちょく学生の投球障害をみることがあります。著者が述べているように、チーム所属のトレーナーなどではなく地域の治療家に多くが委ねられていますが、専門の教育がなされていない分、任せられるところがないとのことで、我々臨床家もこのくらいの知識は持ち合わせておくべきかと感じました。
治療法については医学書などに詳しく解説がありますが、復帰するまで各段階での評価や訓練方法、さらには再受傷予防という重要なポイントまでをとくに詳しく書かれているものはなかなか目にすることがありませんでした。地域医療を支えたいと考えている方に、こちらの本をお勧めします。
エクササイズの種類が豊富で、現場に密着した内容なので、さっそく実践していきたいと思いました。
(山口 玲奈)
出版元:ブックハウス・エイチディ
(掲載日:2022-03-17)
タグ:投球 野球 予防
カテゴリ スポーツ医科学
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スポーツとしての相撲論 力士の体重はなぜ30キロ増えたのか
西尾 克洋
昭和から平成にかけて激変した相撲。スポーツ誌やビジネス誌などで相撲ライターをしている筆者が、大相撲を「決まり手」「体格」「ケガ」「指導」「学歴」「国際化」「人気低迷」の7つのキーワードで読み解いた一冊。相撲に対する様々な疑問に答える形式で書かれており、力士の入門から引退まで、一日の生活、相撲界独特の風習など、満遍なく解説してあります。
そして相撲に関する問題が起こるたびに「神事」なのか「スポーツ」なのかが議論されていますが、これはあくまでも2021年現在の大相撲を「スポーツ」としてみた場合なので、ストレートでわかりやすく「あれはそういうことだったのか」と相撲への理解が深まりました。
(山口 玲奈)
出版元:光文社
(掲載日:2022-04-07)
タグ:相撲
カテゴリ その他
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ダイエットと体の痛みに“本当に”効く60の言葉 低負荷の運動でクマ・むくみも肩こり・腰痛も解消
本多 奈美 筒井 廣明
NATA公認ATCの著者による正しい食事の摂り方と運動の仕方を解説した本。
この手の本はあふれるほど本屋に並び、次から次へと出版されています。それほど人々がダイエットや体の痛みに興味を持っているということでしょう。
こちらではトレーナーの著者ならではの様々な運動法が紹介されています。自身の不調になった経験をもとに取り上げられたそれらのメソッドは、難しいものではなく、ごくごく当たり前のことばかりですが、それでもなかなかできないのだということを思い知らされます。
そして、一般の方々には、ここで紹介されている運動からまず案内していこうと改めて考えるきっかけとなりました。
(山口 玲奈)
出版元:アスキー・メディアワークス
(掲載日:2022-05-06)
タグ:運動
カテゴリ 運動指導
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闇を泳ぐ 全盲スイマー、自分を超えて世界に挑む。
木村 敬一
全盲のパラ水泳選手の幼少期から中学高校、大学、そして27歳からアメリカへ拠点を移し、現在に至るまでの細かい記憶を記した一冊。思っていた以上に早い段階からいわゆる体育会系な厳しい世界で努力をしていたことがうかがえます。
途中、コラムが挟まれていて、筆者ならではの感覚に触れることができました。見えない人へのサポートについて、便利になるほど不便なもの、障害者の暮らしの日米比較など、ユニークな文章の中にメッセージが込められているように感じました。
2020年の東京パラリンピックが延期になったというところで、本書は終わっています。延期されて2021年に行われた東京パラリンピックでは、100メートルバタフライで金メダル、100メートル平泳ぎで銀メダルを獲得。
タイトルの『闇を泳ぐ』、この4文字に筆者の人生が込められていて、これからの活動に注目していきたいと感じました。
(山口 玲奈)
出版元:ミライカナイ
(掲載日:2022-05-13)
タグ:パラ水泳
カテゴリ 人生
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器質か心因か
尾久 守侑
精神科専門医で内科での勤務もしている著者が実際に診てきた症例を交えながら「器質か心因か」つまり「身体の病気かそうでないか」について考える一冊。
検査しても異常がないのに症状がある、というのはよく耳にするが、症状というものは思っていた以上に「器質」と「心因」が絶妙に絡み合って出現している。この本では器質か心因かを見分ける方法ではなく、実際の症例も交え、どのように見立て、治療につなげていくかが述べられている。
一般的には、身体疾患ではない→心理的なものが原因→精神科マターとなるが、そのほとんどが単純なものではなく、
・患者のもともとの「脆弱性」+「身体因」の脳への侵襲+心因
という方程式にあてはめ、その先の対応を組み立てていく必要がある。「脳器質因があると心因反応がよりおこりやすくなる心理的加重や慢性化すると方程式に当てはめられない」など、鍼灸の臨床の際にも頭に入れておきたいことが多く書かれている。
「病院で何ともないと言われた」は鍼灸院でよく聞くセリフである。しかし、本人の自覚症状はあり、その場合の対応について非常に考えさせられた。医師向けの本ではありますが、医療者や一般の方も「検査しても何もない」がどういうことなのか知るために、読んでほしい一冊。
(山口 玲奈)
出版元:中外医学社
(掲載日:2022-10-08)
タグ:心因反応
カテゴリ 医学
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非特異的腰痛の運動療法 病態をフローチャートで鑑別できる
荒木 秀明
腰痛の中で多くを占める非特異的腰痛は、運動療法を中心とする保存療法が優先される。その運動療法について、テスト法などによる分類、筋肉・組織に分け発症期別の運動療法が紹介されています。エビデンスに基づいた内容となっており、実際の運動の仕方については添付のQRを読み込み動画で確認することもできます。
今までの治療にプラスアルファが欲しい治療家、とくに柔道整復師や鍼灸あマ指師には知っておいてもらいたい内容だと思われますので、腰痛を扱う治療家の皆さんにおすすめです。問診が質問形式で紹介されていたり、フローチャートによる鑑別もあるので、自身で考えることが苦手な人もパターンを覚えるためにおすすめできます。
今まで行ってきたことや知識の再確認、足りない知識の補完、さらに運動療法を取り入れることによってより幅広く効果的に非特異的腰痛に対峙することができるようになると感じました。文字や写真だけではなく動画でも同時に学ぶことによって知識がより深まるのではないでしょうか。
(山口 玲奈)
出版元:医学書院
(掲載日:2024-01-10)
タグ:腰痛 運動療法
カテゴリ 医学
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ルポ 筋肉と脂肪 アスリートに訊け
平松 洋子
筋肉と脂肪に焦点を当て、アスリートたちとアスリートを支える人達に直接聞く形で綴られたルポルタージュです。本書では、相撲、プロレス、陸上、サッカーなどのスポーツに携わるアスリート、栄養士、開発者、研究者などへの取材を通してアスリートたちの生活、トレーニング方法、食事、そして身体の変化について詳しく掘り下げています。
いかに身体をつくっていくか、リアルなエピソードや実例があり、専門的な知識がなくても理解しやすい構成になっています。具体的な取り組みを知ることによってプロの「筋肉と脂肪」に対しての考えが、一般人のそれとは大きく異なることを実感することができます。そして、これらに対する見方が変わる一冊です。
本書ではアスリートたちが直接語ることで、筋肉や脂肪に関する理解が深まり、一般の人々にとっても身近なテーマなのでいかにその管理が徹底されていて、身体づくりそのものが苦しくも重要であることを実感できました。また、プロテインや体組成計の開発に至るまで、アスリートを栄養面から細かくサポートしている方々がいること、筋肉・脂肪の関係にはこれだけ深い事柄が関わっていることを知ることができます。よって、健康やスポーツに興味がある方、トレーニングや生活に興味を持っている人々におすすめです。また、軽いノンフィクションが好きな読者にも適しています。相撲やプロレスファンには食事づくりの裏側を垣間見ることができるので、より興味深いのではないでしょうか。
『ルポ 筋肉と脂肪アスリートに訊け』は、筋肉と脂肪に関する知識を踏まえつつ、生の声で感動的なストーリーを届けてくれる一冊でした。
(山口 玲奈)
出版元:新潮社
(掲載日:2024-01-15)
タグ:ルポルタージュ 筋肉 脂肪 スポーツ科学
カテゴリ スポーツライティング
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