本書は昨年11月に開催された日本トレーニング科学会の記念・教育講演での発表「トレーニング科学はどこまで解明したのか」の内容をまとめたものである。
執筆者は安部氏をはじめ、大河原一憲、岡本敦、荻田太、小倉裕司、金久博昭、川上泰雄、佐藤義昭、田中茂穂、田中孝夫、内藤久士、永井成美、沼田健之、深代千之、藤田聡、政二慶、宮武伸行、森谷敏夫の各氏と、そうそうたる顔ぶれである。
内容は第1章『健康・体力づくりのトレーニング』、第2章『競技力向上のトレーニング』、第3章『肥満の予防・改善とトレーニング』、第4章『未来のトレーニング』と分けられ、未来のトレーニングでは加圧トレーニングを中心とした、短期集中型加圧トレーニングの効果について触れられている。
全体的に図やデータ表を用いているので、非常にわかりやすい内容になっている。
また各執筆者ごとに参考文献も並べられており、これからスポーツ科学を勉強しようという人にも、さらには先行研究の検討にも本書は役立ちそうだ。トレーニング科学はどこまで解明したか、是非一読願いたい。(M)
安部孝編著、A5判、182頁、講談社(03-5395-3622)、2008年4月30日刊、2,940円
講談社(03-5395-3622)
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