本書のあとがきをみると、「コアコンディショニングとコアセラピーは発展途上の概念であり、事例や症例を通じた検証のみというように科学的検証が不十分な多数の方法論を含んでいます。本書の製作の過程ではこれまであいまいだった定義や概念図の再構築、用語の統一、理論の根拠となる文献の検索などが必要であることが顕在化し、それらの再構築が行われました」とある。
エビデンスの充実がこれら治療の発展には不可欠だったが、あとがきにあるとおり本書ではこれまであいまいだった定義や概念を、多分野の専門家によって用語を統一しており、スポーツ指導者、フィットネスインストラクター、アスレティックトレーナー、鍼灸、柔道整復師などに向けた必見の内容。全体的にイラストや写真を用いて説明されている。
とくにストレッチポールを使った運動によるコアコンディショニングは、さまざまな競技種目で活用されているだけではなく、今後は介護予防の場面での活躍を期待されており、それらコアコンディショニングの基礎知識を習得するのに有用である。
現場で指導にあたっている方、また現場に出る前に基礎知識を身につけたい方にとっても大きな一冊となるだろう。(M)
平沼憲治、岩崎由純監修、B5判 242頁、2008年7月5日刊、4,410円
講談社(03-5395-3622)
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