動きは、身体の中心である「コア」の部分から始まる。このコアを「動作と生命の構造的なピラー=支柱」と呼び、手足の動きよりも先に動き出すため、動作の基礎である「コア」から始まるトレーニングを7つのユニットに分けて記載したものが本書である。
最近はやりの、「体幹トレーニングのハウツー本」ではなく、何のための体幹トレーニングであるのか、目的がぶれることがない。体幹を鍛えることが目的でなく、一貫して「パフォーマンス・アップ」に向けたトレーニング内容となっており、トレーナーとして見失いがちなところをしっかりと押さえているのはうれしい。
また、CD-ROMがついており、トレーニングを正面・横から見ることができるのでイメージがつきやすいうえに、トレーニング中のポイントや感覚がすべてにわたって記載されており、正しい肢位をとれるよう、細かいところまで気を配っている。
初心者には感覚をつかめるようになるまで難しいかもしれないが、トレーナーやコーチ、選手には、ぜひとも読んでもらいたい一冊である。
(上村 聡)
マーク バーステーゲン、ピート ウィリアムズ (著)、 咲花 正弥、 栢野 由紀子、澤田 勝 (翻訳) 2,520円
大修館書店
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