カラダ革命ランニング
金 哲彦
副題は「マッスル補強運動と正しい走り方」。NPO法人ニッポンランナーズの代表で、アテネオリンピック陸上競技の解説も務めた金氏が、延べ1万人のランナーを見てきた経験をもとに書き下ろした一冊。
金氏が最も重要視しているのは、体幹の筋肉の活用である。体幹の筋肉をうまく活かせていないランナーは疲労が溜まりやすく、故障を抱えることも多いようで、第2章「体幹の筋肉を使って、美しい体とフォームをつかむ」では、金氏が考案した正しい走り方を身につけるためのマッスル補助運動がイラストつきで紹介されている。
また、第3章「実践! アスリート理論にもとづいたレベル別トレーニングメニュー」では、初心者から上級者までを7つのグループに分け、それぞれが陥りやすい問題とその解決法を実際のランナーの体験を交えて解説、シューズの選び方やランナーに必要な栄養素などにも触れられている。
ランニングは気軽にできる反面、個人的に行うことが多く、フォームのチェックや自分のレベルに合った練習法を見つけることが難しい。本書には長く楽しく続けるための具体的な方法が記されており、特に、これから始めようという人にお勧めしたい。
(月刊スポーツメディスン編集部)
出版元:講談社
(掲載日:2012-10-08)
タグ:ランニング 体幹
カテゴリ 運動実践
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金哲彦のランニング・メソッド
金 哲彦
本書は、ランニングが持つ本来の楽しさを味わってもらい、ランナー人口を増やすことに重きをおいた内容となっている。その楽しさを味わうためには、身体が軽く・疲れない走り方=「正しいフォーム(姿勢・動き)」が必要であり、その必要性が一貫して書かれている。疲れが出たら、ウォーキングに戻るものの、正しいフォームを忘れないように気をつけること。痛みが出たら、フォームに問題があるので、正しい動き・姿勢に気をつける。など、「正しいフォーム」を徹底して教えてくれる。ほかにも、ランナーへのボディケアとして自分の身体に興味を持ってもらい、生活スケジュールにも工夫を入れるコツが掲載されている。
これは、健康のための入門書ではなく、コーチの視点から書いた入門書であるが、中・上級者も一見の価値のある内容となっていることは間違いない。一過性のブームに終わることなく、マラソンを生活の一部に取り入れて、マラソン人口を増やしていこうとする著者の気持ちのよくわかる一冊となっている。
(上村 聡)
出版元:高橋書店
(掲載日:2012-10-11)
タグ:ランニング
カテゴリ 運動実践
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金哲彦のランニング・メソッド
金 哲彦
トレーニング・ジャーナルでも紹介させていただいたNPO法人ニッポンランナーズ理事長・金哲彦氏がまとめたランニングメソッド。専門書にありがちな文字の羅列はなく写真や表もきれいでとても見やすい。副題は「羽が生えたように動きが軽くなる」。私も学生時代は10kmを36分くらいで走れたが、その際のフォームや練習方法がいかに大事かを経験している。この本に早く出会っていればとも正直感じた。
内容も専門的だが運動素人の女性や、中年からランニングを始める方へも勧めたい。たとえば“丹田”と“腹筋”の意識の違いって何かわかるだろうか? 位置的には微妙ではあるが、この微妙なランニング感覚の違いまでを教えてくれるのだ。またランニングにおける傷害や、その対策として栄養面や、ボディケアにも本書では触れ、ここに書き溜められたメソッドを理解するだけで十分満足できるランニング・メソッドを獲得できるであろう。
2006年12月5日発行
(三橋 智広)
出版元:高橋書店
(掲載日:2012-10-11)
タグ:ランニング
カテゴリ 運動実践
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「体幹」ランニング
金 哲彦
一昔前までは、一部アスリートや指導者、トレーニング愛好家にしか馴染みのなかった感のある「体幹」という言葉だが、現在では一般のフィットネス現場においても形を変え品を変え、頻繁に耳にする。部活動の練習で顧問の先生が「もっと体幹を安定させて!」などと声をかける場面や、フィットネスクラブで「コア(体幹)○○」と命名されたスタジオレッスンに接したことのある人は少なくないだろう。
本書もそんな「体幹」を身近なテーマとした一般ランナー向けのランニング指導書である。著者はさまざまなメディアでもお馴染みのランニング指導の第一人者、金哲彦氏。氏のマラソン中継での解説などと同様、一般ランナーの目線に立った平易で分かりやすい語り口で、ランニングにおける体幹の重要性やそこを上手に使うためのトレーニングなどを解説してくれている。
とは言え、多くの一般ランナーにとっては体幹を意識して走る、といきなり言われてもなかなかピンとこないであろうし、昨今のランニングブームの中でもそうしたフィジカルな部分とテクニカルな部分双方に興味を示している人はまだまだ少数派だろう。ともすれば、文字通り(?)「コア」なランニングファンのための一冊になってしまう可能性もある。が、本書はその部分を豊富な写真やイラスト、日常生活の中で行えるエクササイズ紹介などをふんだんにちりばめることによって回避し、むしろその入り口のハードルを下げることに成功している。言わば、「難しいことを簡単に伝える」というスポーツ指導、トレーニング指導の現場における恒久的な課題を軽快にクリアしているのである。
一方で、フォースプレートによる接地時間の計測データや、3カ月ピリオドでフルマラソン向けに期分けされたトレーニングプログラムなどが掲載されている点も大きなポイント。こういった部分は先ほど述べた「コア」なランナーも十分興味をそそられる内容のはずである。コストパフォーマンス(1200円)という面から見ても、多くの一般ランナーに対しての「推薦図書」として紹介したい一冊。
(伊藤 謙治)
出版元:講談社
(掲載日:2012-10-15)
タグ:ランニング 体幹
カテゴリ 運動実践
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体幹ランニング
金 哲彦
本書は、走行フォームの比較写真から始まる。ありがちな「脚だけランニング」と「体幹ランニング」を並べたもの。体幹ランニングで意識するポイントは丹田、肩甲骨、骨盤の3つ。「歯車」の働きをする体幹の筋がバランスよく働くことで、効率のよい走り方が可能になるという。体幹が使われているかどうかを簡単なチェックテストで確認し、日常生活の中で体幹を鍛えることができる立ち方、歩き方についても写真入りで解説。巻末にはエクササイズシートもついている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:講談社
(掲載日:2008-03-10)
タグ:ランニング 体幹
カテゴリ 運動実践
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正しいマラソン どうすれば走り続けられるか? タイムを縮めるロジックとは?
金 哲彦 山本 正彦 河合 美香 山下 佐知子
マラソンをするのに、走りやすい恰好と靴以外、特別な道具は要らない。だがトレーニング理論は複雑で、レース攻略にもさまざまな要素が絡み、続けるほど奥が深くなると金氏は言う。選手として、そして指導者として集めてきた最新の知見を惜しみなく、わかりやすくまとめたのが本書だ。金氏が豊富な経験をもとにトレーニングの方法や計画の立て方を紹介するだけでなく、呼吸が苦しくなる仕組みなど生理学に関するトピックは山本氏、食事法や水分補給など栄養に関するトピックは河合氏、そして緊張感のコントロール、ラストスパートの計算など元選手ならではのトピックは山下氏がそれぞれアシストしている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:SBクリエイティブ
(掲載日:2017-04-10)
タグ:マラソン
カテゴリ 運動実践
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