5時間を切る! マラソン完走BOOK
牧野 仁
本書は、初めてのマラソン出場で完走、そして5時間以内の走破を目標に掲げている。著者が提唱するのは、意外なことに「走らない」という方法である。
まず、楽に走れるようになるためのドリルとして、股関節の柔軟性向上のためのランジや肩甲骨エクササイズとしてのバタフライ、手の力を抜くための「昔チョキ」(親指、人差し指、中指を伸ばす)での腕振りなどが紹介される。
そして、長く走るためのドリルでは、ストレッチングのほか「仮想ロープ引きウォーキング」「仮想マリオネットウォーキング」でよい姿勢で体幹部の移動感覚を身につけ、四肢の協調運動ができるようなエクササイズを紹介。
最後に、速く走るドリルとして、バウンディングなど。この3分類、計20種類が写真つきで紹介されている。動作をイメージでインプットすることを目指したDVDも付属。姿勢づくりを中心とした「走らない」エクササイズで、段階的に上達していくことで、誰でもどこでもできるドリルであるという。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:主婦の友社
(掲載日:2009-01-10)
タグ:マラソン 走り方
カテゴリ 運動実践
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絶対うまくなる!バドミントン
大束 忠司
オリンピック(アテネ・北京)出場の経験もあり、現在は日本体育大学でコーチとして、またナショナルBチーム男子コーチでもある大束氏が、バドミントンの基本的な動きについて解説している。
全部で8つのパート、57講座を用いて「シャトルを打つ前に」ということで構え方やウォーミングアップから始まり、さまざまなストレーク、ショットやレシーブ、フットワークやサービスについて丁寧にポイントを示している。
シングルス、ダブルスそれぞれの戦術やローテーションの考え方、カウンター攻撃についても紹介している。DVDが付属しており、動きを確認することができる。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:主婦の友社
(掲載日:2010-09-10)
タグ:バドミントン
カテゴリ 運動実践
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早稲田大学競走部のおいしい寮めし
福本 健一 礒 繁雄
人が生きていく上で、“食”は欠かせない要素である。近年サプリメントが多用されている中、出来れば毎日の食事から必要な栄養素を補いたいものである。しかも、その食事がおいしければ言うことはない。
これは誰にでも言えることだが、とくにアスリートとなるとその重要性はさらに増し、毎日の食事はトレーニングと同じくらい、いやそれ以上に大切な身体づくりの基盤となってくる。食事1つで競技成績が左右されるといっても過言ではない。しかし、摂取カロリーや競技特性そしてとくに試合前など、アスリートの食事はとにかく気を使う点が多い。そこに“味”までこだわるなんて、そんなことが可能なのだろうか…?
この本に紹介されている料理は、ただの“栄養満点メニュー”ではない。実際に、食べ盛り・伸び盛りの早稲田大学競走部の男子学生たちがその味・ボリュームともに満足し、しっかりと競技成績にもつなげている、まさに栄養と味と実績が三位一体となった“アスリート育成メニュー”なのだ。また、この本に載っているメニューたちは、親元を離れ競技に打ち込んでいる学生たちの心のよりどころにもなっている。そんな温かく、“誰か”のためにつくられているメニューをみていると、「食は楽しむものである」という“食”の根源が思い起こされる。
(藤井 歩)
出版元:主婦の友社
(掲載日:2012-10-16)
タグ:食 献立 寮
カテゴリ 食
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早稲田大学競走部のおいしい寮めし
福本 健一 礒 繁雄
You are what you eat(あなたは、あなたが食べるものでできている)。
この本の中の言葉だが、まさにその通りである。速く走り、高く飛び、遠くへ投げるためには、それに見合った身体が必要であるのは当然のことであるが、その人の活動量に必要なエネルギーの供給、それだけではなく快適な身体を維持し、疲労を残さない、そして何よりも心に栄養を与える、それが食の役割である。
早稲田大学競走部の寮監として食事の面で選手をサポートしている管理栄養士の福本健一さんは、アスリートと一般の方の食事は基本的には同じで、プラスアルファとしてエネルギー代謝や体調管理、ストレスや貧血対策などの選手が抱える身体の問題を意識して、食べる量やタイミング、質などを選手の状態に合わせて変えていくことが必要といい、強い心と身体をつくるごはんを目指している。
本書には栄養素と食品、必要なエネルギー量や栄養バランスだけではなく、実際に寮で選手が食べているメニューがたくさん紹介されている。見ていると本当に美味しそうだ。選手が「とにかく美味しい」「ご飯の時間が好き」と言っていることでもわかるように、競技のために「食べなくてはいけない」のではなく、自然に「食べたい!」と思う寮めしを理想にしている、と福本さんは言う。身体は資本。ぜひ参考にしてもらいたい本である。
(大槻 清馨)
出版元:主婦の友社
(掲載日:2012-10-16)
タグ:食事 献立 寮
カテゴリ 食
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歩くだけで健康になる
主婦の友社
本誌(月刊トレーニング・ジャーナル)でもかつてアメリカでのウォーキング・ブームについて紹介したが、日本でも歩くことが注目され始めた。もちろんそれ以前に歩くこと、ウォーキングを実践する人は多かったが、医科学的な目が向けられたのは最近のことといってよいだろう。本書は、その歩くことも医科学の専門家の協力のもと、歩くことの科学をわかりやすく説明、さらに実際に歩くことで成人病を治した体験集(ドクターメモつき)と全国のコースガイドを加え編集されたものである。執筆・協力者として小野三嗣、小林太刀夫、黒木良克、中島寛之の著名な専門家たちを初め、日本歩け歩け協会、日本万歩クラブなど実践者も多い。なんとなく体調がすぐれないが、走り出す意欲もない人には、格好のガイドブックだし、成人病を抱えている人には、歩くという運動で健康を取り戻した人の体験談は大いに参考になるだろう。スポーツの基本であるというより、人間の営みの基本である「歩くこと」を本書を通じて学ぶのも意義深いだろう。自然に行っていることを私たちは意外に理解していないものである。
主婦の友社編
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:主婦の友社
(掲載日:1982-01-10)
タグ:ウォーキング 歩行
カテゴリ 運動実践
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スポーツのケガ+疲れ これだけで防げる、治せる
中嶋 寛之
関東労災病院スポーツ整形外科部長としてつとに著名な中島寛之氏がまとめた書。長くスポーツ医療に携わってきた経験と実績をもとに、スポーツマンのために、現場ですぐにでも活かせるように書かれている。「スポーツ整形外科」が誕生したとき、どうしてこれまでなかったのかという声も聞かれたが、本書に関しても同様、どうしてこういったわかりやすく適切にまとめられた、いわば現場でのスポーツ医学書がなかったのだろうかと思わざるを得ない。どのチームにも、またスポーツを行うどの家庭にも必要な書である。
全体は大きく次の3つに分かれている。
「スポーツのケガ あとで泣かない最新応急処置」
RICEから始め、筋肉と骨についての最低必要な知識と、よくある9つのケガの手当てと治療、リハビリテーション、テーピングなどに関する章。
「ケガを防ぎ疲れをとるストレッチング&スポーツマッサージ」
ストレッチングとスポーツマッサージの基本をわかりやすく説いた章。種目別プログラムもある。
「スポーツ別ケガと傷害の予防のポイント」
各スポーツで起きやすいケガと障害についてポイントを簡潔にまとめた章。
読者にとって嬉しいのは、各章がスポーツマンの立場で書かれていることである。特に「よくある9つのケガの手当て」の項では、症状、応急手当て、リハビリテーションと再発予防など、スポーツマンがもっとも気になるポイントが述べられている。こういった書で適切な判断と処置を学ぶことで、十分力を出すことができるのである。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:主婦の友社
(掲載日:1982-08-10)
タグ:スポーツ傷害
カテゴリ スポーツ医学
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体育会力
礒 繁雄
本書のタイトル・表紙や帯からは一般的な体育会で培われる能力に関するビジネス書のように思われるかもしれないが、早稲田大学競走部の礒監督による組織論である。著者が早稲田大学競走部の指導にあたってからの組織づくり、さらには今後変化していくであろう体育会の形について、惜しみなく書かれている。
冒頭で、「『体育会』は有機体に富んで、その中に生きる者たちによって常に少しずつ構成を変えていく有機体である」と述べているように、個々の選手の指導だけでなく、日本一の組織づくりに重きを置き、「個人」が育つ「組織」をつくるためのさまざまな取り組みが紹介されている。一般的な体育会のイメージである礼儀や上下関係などを徹底した上での著者の考えやプランニングが述べられており、心理学やバイオメカニクス的手法を用いた指導なども非常に面白い。途中、教え子であるディーン元気選手、ディーン選手の高校時代の恩師である大久保良正氏との対談や、高校時代の顧問である松本芳久氏の対談が盛り込まれており、著者の持論に至った経緯などが赤裸々に書かれている。
組織を強くするために体育会のノウハウが用いられることは多いが、個を強くする体育会のノウハウが書かれた本というのは非常に珍しいのではないだろうか。また上記のように本書は著者のオリジナルな考えがふんだんに盛り込まれており、読者が持論を構築していく上での大きな支えになるような一冊でもある。
(山下 大地)
出版元:主婦の友
(掲載日:2014-11-01)
タグ:陸上競技 組織
カテゴリ 指導
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体育会力 自立した「個」を育てる
礒 繁雄
2種類の「好み」
“ポジティブな好みとネガティブな好みが人にはある”。こんな意味のことを言ったひとがいる。ポジティブな好みとは、“こういうものが好き”という能動的なもので、“今日はカレーが食べたいね”“うん!イイね!”という明るい感じ。対するネガティブのそれは“○○ではないもの”“嫌いなものを取り除いたもの”が好きといった否定的で受動的な志向から好みが形成されるタイプで、“何が食べたい?”と尋ねられたら“美味しいもの”などと抽象的な答え方をして相手を困惑させるイヤミなやつだ。困ったことに私はこちらの人間だった。
ところが、そういうのに限ってプライドだけは高いから人付き合いは大変だ。自分を肯定するために、まずは相手を否定する。だから、ひとの短所を探し出しては、アイツのここが嫌いあそこがダメと否定して自分を正当化しようとするのである。自分より才能があって能力の高い人を否定するほど快感を覚えるから、日本中の、世界中のスゴいやつら全てをドンドン、トコトン、完膚なきまでに否定していったら…アレッ?…誰も?…私も?…いなく?…なっちゃったぞ!
気づき
イヤなやつを抹消すれば有能な自分が残ると思って頑張ったのに、やっとの思いでみんな消したら私という存在も認識できなくなってしまった。世界中の人が皆消えてゼロになっちゃった。相手との対比の中でしか肯定できない自分は、否定すべき相手がなくなることで肯定したい自分すら否定してしまったのである。でも待てよ。ならば、逆に相手を肯定することから始めたらどうなる? 相手の良いところを見つけ、受け入れ、素直になって…おお!…いいぞ!…何だか私も肯定されているようだ。ゼロ(無)は裏返すと無限大とイコールだったのだ!ここにおいて、ネガティブを否定することがポジティブに成り得ることに初めて積極的に気がついた。つまり“悟り”だ。どこか違っているかもしれないが、つまりは、そういうことだ。
やれやれ。我ながら面倒くさい性質だが、そう気づいてからは色々な意味で生きるのが楽になった。油断すると今でも“ネガティブ魂”がアバレそうになるけどね。
ちゃんとしたスポーツ選手には“ポジティブ魂”優勢なひとが多いような気がする。物事をいちいちネガティブからポジティブに捉え直している暇などない。始めからポジティブに取り組んだ方が良いに決まっているからだ。当たり前か。
新しい体育会魂
さて「体育会力」。早稲田大学の競走部(=陸上部)監督、礒繁雄の手に成るものだ。礒は、「三大大学駅伝制覇」「関東インカレ」および「日本インカレ」総合優勝「つまり、学生陸上競技の主要大会の完全制覇」へと競走部を率いた名伯楽である。
平成生まれの「やさしい」気質をもった学生たちと、ポジティブな姿勢の礒が向き合い「学生スポーツの中から、世界で戦える個人が育つ」組織がつくる、新しい(あるいは、真の)体育会魂について語ったものだ。
礒は話術の名人だ。監督として「理論プラス経験タイプ」の冷静な分析眼と客観視でもって組み立てた緻密な論理を、湧き出る自信とともに“これでいいのだ”と言い切ってしまう。すると不思議なことに読み手は“ああ、ナットク!”と胸の内で手をたたいたりさせられているのである。損得や、誰かとの比較ではない“情熱”がベースとなった、自分の理想、自分の考えを、ただただ真摯に述べているからだと思う。
たとえば、「僕の役割は、学生たちがアスリートとして一番華々しく、一番輝いている時にスポーツをやめさせ社会へと送り出すことだと、はっきりと言うことができます」。また、「進学のために将来のためにスポーツをする、つまり日本社会の安定志向に学生を巻き込む危険をはらむ」現行の入試制度についての言及、あるいは「これからは『導かないで導く』ことを追求しようと考えて」いるのだという。“えっ?”という展開にも流石な解答が隠されている。太刀打ちできずとも、見習ってみたいものだと思った。
(板井 美浩)
出版元:主婦の友社
(掲載日:2014-02-10)
タグ:体育会 陸上競技
カテゴリ 指導
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成功するメンタル改造術 トップアスリートに聞いて実践!
高畑 好秀
小誌で約1年半の間、連載してきた「実録メンタルコンディショニング」に、プロレスの船木誠勝、モータースポーツの片山右京、トライアスロンの宮塚英也などの話を“増量”した本。全体は、トップアスリートにインタビューした第1章、そこからエッセンスを抽出した「メンタルトレーニングの方法と実践」の第2章、そしてスポーツ心理学者・麓信義氏との対談をベースにした第3章から成っている。
著者が一貫して述べているのは、個別対応の指導である。メンタルトレーニングの方法論自体はたくさんあるけれども、それはあくまでも基本であって、本質は個人とのカウンセリングの中に潜んでいると。『成功するメンタル──』では、選手のカウンセリングの中で頻出する事柄が整理されているため、指導者にも選手にも“使える”内容となっている。例えば、イメージトレーニングやリラクゼーションは、スポーツのどんなときに必要なのか? あるいはミスからの気持ちの切り換え方、マンネリによるパフォーマンス低下を防ぐ法は? さらにはスランプ脱出法や正しい判断を身につける方法など、ゲームや普段のトレーニングの中で陥りやすい心理的不安に対するアプローチ法が盛り込まれている。
構成は著者の代表作でもある『メンタル強化バイブル』(池田書店)と類似する部分もあるが、過去に100名以上のトップアスリートにインタビューし、メンタルトレーナーとして進化し続ける著者の“メンタルトレーニングに対する解答”が詰められている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:主婦の友社
(掲載日:2002-04-10)
タグ:スポーツ心理
カテゴリ メンタル
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早稲田大学競走部のおいしい寮めし
福本 健一 礒 繁雄
「くじけない心と身体をつくる」「食べて走れ」と表紙に文字が並んでいるように、早稲田大学競走部の寮で出されている食事「寮めし」を、レシピを中心に、600kcalを目安とした盛り付け例とともに紹介している。選手や指導者からのコメントが楽しい。基本となるのは「栄養バランスのよい和食」であり、これに果物と牛乳がつく。一般向けにももちろん応用可能だが、60人分の食材の分量や調理のコツも掲載されている。
(月刊トレーニング・ジャーナル編集部)
出版元:主婦の友社
(掲載日:2011-11-10)
タグ:食 献立 寮
カテゴリ 食
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